韓米が24日(現地時間)、米国で行われた防衛相会談で、防衛費分担金問題に対する認識の差を再び確認した。総額の規模をめぐり、難航が続いているのだ。
チョン・ギョンドゥ国防長官とエスパー米国防長官は同日午後、ワシントン近隣のアーリントンの米国国防総省庁舍(ペンタゴン)で会談を開き、防衛費分担金特別協定(SMA)や韓米同盟の強化、戦時作戦統制権の返還などについて協議した。両国の防衛相は会談後の共同記者会見で、防衛費分担金に対する見解の隔たりを露にした。
エスパー長官は会見の冒頭発言から「防衛費用の負担が米国の納税者にとって不公平なものであってはならない」としたうえで、「韓国は防衛費をもっと分担する能力があり、そうしなければならない」と述べた。また「韓国の分担金は全体費用の一部にすぎない」とも述べた。
これに対しチョン長官は、在韓米軍の駐屯に対する韓国の様々な寄与と、昨年より多い防衛費分担金の引き上げ率を受け入れる意思を強調し、速やかな交渉再開を要求した。チョン長官は会見の冒頭発言で「韓国政府は防衛費分担金の他にも、いろいろな直接的かつ間接的な方法を通じて在韓米軍の駐留に寄与してきた」とし、今年政府が主要な軍事能力確保のために約430億ドル(約51兆ウォン)の国防予算を編成した点などを挙げた。
チョン長官は質疑応答で「昨年、例年よりはるかに高い8.2%の増加率を適用し、交渉が妥結された」とし、「現在行われている11回目の交渉も、基本的には韓国で例年よりは高い水準の増加率を考えて交渉を進めている」と強調した。「ただし、米国が現在求めている大幅な引き上げとは認識の差があるのは明らかだ」と述べた。
これに関し韓国政府高官は「韓米の間に認識の差が大きいのは何よりも総額の部分」だとし、「米国側で特にドナルド・トランプ大統領が言う部分があまりにも大きいため、(認識の)差がある」と述べた。米国は今回の防衛費の交渉で当初、現在の5倍水準の50億ドルへの引き上げを要求し、最近その一部を下げたとされるが、韓米間の隔たりが依然として大きいということだ。
米国は、防衛費分担金交渉妥結が遅れた場合、今年は4月1日から在韓米軍内の韓国人労働者たちを対象に無給休職を施行すると予告した。チョン長官は「無給休職事態を防ぐため、まず人件費だけでも条件付きで前年の水準で先に妥結し、分担金の交渉を続けていく案をエスパー長官に示した」と明らかにした。同案は、防衛費分担金交渉代表団を通じて、すでに米国側に提案されている状態だという。チョン長官の提案について、エスパー長官が受け入れるかどうかを明らかにせず、「分かった」という反応を示したと、政府当局者が伝えた。
一方、エスパー長官は、慶尚北道尚州(サンジュ)に配備された高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の再配置に関する記者質問に、「朝鮮半島でTHAADを再配置する計画はない」と述べた。