韓国外交部は来月23日までの1カ月間、韓国国民がすべての国に対する旅行を延期するか取り消してほしいと勧告する「特別旅行注意報」を発令したと23日に明らかにした。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡散で、世界中で突然の国境封鎖、空港閉鎖がなされ、帰国に困難をきたす韓国人が増えているためだ。
外交部高位当局者はこの日、記者団に向け「全世界にCOVID-19が拡散し、国境封鎖、空港閉鎖、航空便のキャンセルなどが発生している」として「海外に留まっている韓国国民が大きな困難に陥っているため、特別旅行注意報を発令することになった」と話した。この当局者は「航空便が正常運行されていないため、可能な限り海外旅行には行かないことが望ましい」として「旅行を取り消しするか延期して、海外に留まっている国民については、身辺の安全に特に留意してほしいとのメッセージ」と説明した。
ペルー、イタリアなどで足止めをくった旅行客や海外同胞の帰国のためには臨時に飛行機を送ることになる。ペルー政府の国境封鎖により17日から帰国できずにいる韓国人200人余りは、早ければ26日(現地時間)に臨時航空便で帰国の途につく。ペルーの首都、リマからメキシコシティを経て仁川空港に到着する。旅行客などの短期滞留者とKOICA(韓国国際協力団)団員など200人余りが乗る予定であり、航空便の料金は個人が負担する。リマ~仁川の航空便の費用は1人当り378万ウォン(約33万円)と予想され、クスコから搭乗する場合には400ドルの航空料が追加される。
イタリアにいる韓国人を連れてくるための臨時航空便は、来週出発する予定だ。外交部当局者は「現在までに650人余りが希望したと集計されたが、今後も変動があると思われる」とし、「まだ運航日程は決定されておらず、来週頃になると予想する」と話した。スペインでは現在、海外同胞会を中心に自主的に臨時航空便を運航するための需要調査をしているが、状況が思わしくなければ政府がチャーター機を飛ばすこともありうる。一方、アフリカの南スーダンに派兵されたハンビッ部隊の一部を連れてくるために、チャーター機を送る方案を関連国と協議していると国防部が明らかにした。