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福島原発事故9周年…環境団体など「脱原発」訴え

登録:2020-03-12 09:32 修正:2020-03-12 12:02
「ハンビッ原発1・3・4号機、直ちに閉鎖を」 
新古里5・6号機の建設再開を糾弾
光州、全羅南道、全羅北道の脱原発団体のメンバーらが11日、全羅南道霊光郡のハンビッ原発の正門前で「日本の福島原発事故9周年記者会見」を開き、ハンビッ原発の閉鎖を訴えている=光州環境運動連合提供//ハンギョレ新聞社

 日本の福島原発事故から9周年を迎え、韓国の各地で「ハンビッ1・3・4号機の即時閉鎖」などを主張し脱原発を訴える記者会見が相次いで開かれた。

 光州(クァンジュ)、全羅南道、全羅北道の69の環境・市民団体からなる「核のない世界を準備するハンビ原発対応湖南圏共同行動」(湖南共同行動)は11日午前、全羅南道霊光郡(ヨングァングン)ハンビッ原発の正門前で記者会見を開き、「ハンビッ1・3・4号機を直ちに閉鎖せよ」と訴えた。湖南共同行動は「格納建屋の外壁の孔隙問題によってハンビッ4号機は2017年5月18日から、国内技術で初めて建設したハンビッ3号機は2018年5月11日から運転を停止している」と述べた。また、彼らは「昨年5月のハンビッ1号機の熱出力急増事故以降、原発側は安全点検を行ったが、制御棒は再稼働するなり墜落し、今月6日には1号機の低圧給水加熱器(給水温度を上げて発電効率を高める設備)のチューブ漏れ症状が発見されるなど、事故が後を絶たない」と強調した。

 また「産業通商資源部、原子力安全委員会、韓国原子力安全技術院、韓国水力原子力は危険性を認めず、直せば安全だという立場だ。福島のようなことが韓国社会で起きる恐れもある。ハンビッ1・3・4号機のような危険をこれ以上放置してはならない」と指摘した。

11日、全羅道地域の脱原発団体のメンバーらが霊光ハンビッ原発4号機の格納建屋の外壁から発見された深さ157ミリの孔隙について説明し、原発の手抜き工事を批判している=光州環境運動連合提供//ハンギョレ新聞社

 この日、脱原発釜山市民連帯も釜山市庁前で「福島原発事故9周年」記者会見を開き、「未来世代のために政府は脱原発政策を履行しなければならない」と要求した。市民連帯は「福島の警告、地震という現実的な脅威の前で、文在寅(ムン・ジェイン)政権は脱原発時代を宣言した」とし、「しかし、脱原発時代は古里1号機の永久停止で止まった。新古里5・6号機が公論化という名の下に建設が再開され、昨年5月に発足した見直し委員会は臨時貯蔵施設の建設を通じて原発稼動を止めないようにすることばかりに汲々としている」と批判した。

 彼らは「月城(ウォルソン)の住民たちは国内の核のごみの半分以上を抱えて暮らしており、原発によって生活の基盤を失った住民もいる。原発で被爆労働をしている下請労働者など原発で苦しむ人々の声は未来の世代にまで続かざるをえない」と警告した。また「きれいで安価なエネルギーという大義名分によって原発勢力は権力を強固なものとしてきた。もう体制と構造を根本的に変えなければならない。一日も早く原発の時代を止め、正しいエネルギー転換で持続可能な未来を作っていこう」と提案した。

キム・ヨンヒ、キム・ヨンドン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/honam/932192.html韓国語原文入力:2020-03-12 02:02
訳C.M

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