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国内外から…匿名で…相次いで差し出される新型コロナ克服に向けた“連帯の手”

登録:2020-03-12 06:54 修正:2020-03-12 08:35
江原道に安徽省からマスク9万9千枚届く 
韓国在住の中国同胞ら、大邱市にラーメン2千箱 
「中国が苦しい時に支援してくれたことを忘れない」 
 
槐山や長興などに匿名市民から現金やコメ 
医療陣に梅やキムチ、タコまで
全州韓屋村の住民たちが今月11日、市役所を訪れ、1400万ウォン相当の義援金とパンなどの食べ物を全州市に届けた=全州市提供//ハンギョレ新聞社

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機克服のため、分かち合いと寄付が国内外から相次いでいる。韓国国内でCOVID-19が本格的に広がる前に支援を受けた中国地方自治体が、恩返しのため救護品を送るなど、多くの連帯の手が差し出されている。

 江原道は11日、姉妹提携した中国吉林省と安徽省、友好交流地域の河北省や湖南省などから寄付が相次いでいると発表した。まず13日には安徽省が送ったマスク9万9千枚や防護服700着などが届く。来週には河北省からマスク1万枚と医療用手袋5千足が、中国投資企業の中山核工業グループからマスクなど防疫物品1万7800点が、トンダイ・ホールディングスからマスク10万枚などが江原道に届く予定だ。

2015年に姉妹提携を結んだ中国の安徽省が江原道にマスク9万9千枚と防護服700枚、隔離服1500枚などを送ることにした。写真は安徽省が送る予定の防疫物品=江原道提供//ハンギョレ新聞社

 今年1月、江原道がマスク24万枚を支援した吉林省なども恩返しの意味でマスクや防護服などを送る意向を伝えてきた。江原道のパク・デヨン中国通商課長は「『まさかの時の友こそ真の友』ということわざのように、中国から貴重な贈り物が届く予定だ。道民に配る計画」だと述べた。

 韓国在住の中国同胞(中国朝鮮族)たちも義援金を集め、COVID-19感染者が多数発生した大邱市に救護物資を送った。中国同胞の経営者や団体、マスコミなど16の団体は義援金を集め、「COVID-19で困っている大邱市民たちに渡してほしい」として、大邱市役所社会災難課にラーメン2千箱を送ったと発表した。今回の募金を主導的に率いたエースニュー食品のオム・ウンハ代表は同日、ハンギョレとの電話インタビューで、「中国がCOVID-19で苦しんでいる時、韓国政府や団体から中国に多くの救援物資を送ってくれて、故郷の親戚や家族が大いに助けられた。ありがたく思っている。私たちの小さな心が大邱市民に慰めになることを願い、共に乗り越えるという気持ちで義援金を募った」と話した。

 「善良な賃貸運動」を広げている全羅北道全州韓屋村共同体と住民らは11日、1400万ウォン(約120万円)相当の義援金と食べ物などを全州市に届けた。全州市は、彼らが寄付したパンとスナックを全州市の選別診療所に配ると共に、義援金は「COVID-19克服事業」に使う計画だ。韓屋村オジンフォーラムのチョ・ムンギュ会長は、「韓屋村も打撃を受けたが、苦しい時ほど分かち合うことが必要だと思い、募金を提案した。温情がCOVID-19に打ち勝つエネルギーになってほしい」と話した。

 マスクの分かち合いも広がっている。京畿道華城市の労使民政協議会は毎週、マスク5千枚を作り、障害者や高齢者などに配る計画だ。韓国労総華城地域支部や華城商工会議所などが費用を出してボランティアが制作に乗り出すなど、市民や企業などが協力して進めている。烏山(オサン)市民ボランティア団はマスク6万2千枚を作り、小中高生に無料配布する「温かいマスク」運動を始めた。

 全羅南道光陽(クァンヤン)の梅加工業会社9社は梅清507キログラム(1300万ウォン相当)を大邱・慶尚北道住民や医療スタッフ、ボランティアなどに送っており、海南(ヘナム)営農会社10社は白菜キムチ2500キログラムと三輪菜1000キログラムを大邱に送った。全羅南道珍島(チンド)干潟タコ営魚組合の会員10人は医療陣の元気回復のため、タコ2千匹を慶尚北道栄州(ヨンジュ)や慶山(キョンサン)、烽火(ポンファ)に届けた。

匿名の女性が槐山郡文光面の行政福祉センターに届けた現金100万ウォン=槐山郡提供//ハンギョレ新聞社

 名もなき人々の寄付もあちこちで相次いでいる。マスクで顔を隠したある女性は9日、忠清北道槐山郡文光面(ムングァンミョン)の行政福祉センターに現金100万ウォン(約9万円)を届けた。「生活費を節約して溜めたお金だ。COVID-19の拡大防止のために使ってほしい」という言葉だけを残した。これに先立ち先月28日には、槐山郡清川面(チョンチョンミョン)の行政福祉センターにも、ある男性が手紙と現金100万ウォンを置いて行った。光州市光山区(クァンサング)や全羅南道長興郡冠山邑(クァンサンウプ)にも匿名の寄付者が「COVID-19に苦しむ人たちのために使ってほしい」として、コメ20袋と現金50万ウォン(約4万4千円)を届けた。

 また、ナム・インスン共に民主党議員が社会福祉共同募金会から入手して11日に公開したCOVID-19関連の特別募金額資料によると、9日まで現金398億3千万ウォンや現物35億ウォンなど433億3千万ウォン(約38億2千万円)相当の義援金が集まった。

オ・ユンジュ、パク・スヒョク、カン・ジェグ、ホン・ヨンドク、パク・イムグン、アン・グァンオク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/chungcheong/932191.html韓国語原文入力:2020-03-12 02:12
訳H.J

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