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「5・18は北朝鮮の仕業」チ・マンウォン、名誉毀損容疑一審で懲役2年

登録:2020-02-14 01:26 修正:2020-02-14 07:58
裁判開始から4年で一審判決…法廷拘束は免れる
自由韓国党のキム・ジンテ、イ・ジョンミョン両議員が主催した5・18真相究明・対国民公聴会が昨年3月8日午後に国会議員会館で開かれ、発表者として参加したチ・マンウォン氏(右)と出席者たちが国民儀礼を行っている=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 数年にわたって5・18光州民主化抗争を北朝鮮特殊軍の仕業と主張し続けて起訴されたチ・マンウォン氏が、4年の裁判を経て実刑を言い渡された。チ氏は2016年に名誉毀損容疑で起訴されていた。しかし、複数の告訴事件が一つの法廷に集中するとともに、裁判官の定期人事などで裁判が何度も遅延したため、約4年が経ってようやく一審判決が下された。

 13日、ソウル中央地裁刑事11単独のキム・テホ判事は、情報通信網利用促進及び情報保護などに関する法律違反(名誉毀損)などで起訴されたチ・マンウォン氏(79)に懲役2年の実刑を言い渡したが、法廷拘束はしなかった。キム判事は「被告人は高齢で長期にわたる裁判の過程で誠実に出廷してきたことなどに照らすと、証拠隠滅および逃亡の恐れがあるとは考えられず、法廷拘束はしない」と述べた。約45分にわたった裁判の間中、チ氏は判事を凝視したまま、口を固く閉ざして判決内容を聞いていた。

 キム判事は、5・18民主化運動に参加した光州(クァンジュ)市民を『光州北朝鮮特殊軍(クァンス)』と呼び、北朝鮮軍が介入したとのチ氏の主張の大半を認めなかった。チ氏は当時撮影された光州市民の写真を示して『クァンス』と呼んだり、北朝鮮の幹部と顔が同じという内容をホームページに掲載したりしたが、法廷ではその書き込みは意見表明に過ぎず、被害者も特定されていないと主張した。

 しかしキム判事は「写真の中の人物の行為自体が5・18運動を具体的に示す歴史性を帯びており、被害者たちは写真の中の人物が自分だと主張している。被告人は写真の中の人物が北朝鮮軍高官の顔と相当部分一致していると主張するが、これを裏付ける資料は提出できなかった」と述べた。また「(被告人の主張は)5・18民主化運動の歴史的真実を明らかにするためのものではなく、その歴史的意義と価値をおとしめるもので、誹謗の目的が認められる」として、チ氏の主張は虚偽事実に当たり、チ氏もこれが虚偽であることを認識していたと判断した。

 キム判事は、チ氏が映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』のモデルとなった実在人物である故キム・サボクさんを「アカ」と呼んだことも死者名誉毀損に当たると判断した。チ氏はキムさんと同行したドイツ人外信記者ユルゲン・ヒンツペーターさんも北朝鮮の5・18国際宣伝要員であると主張した。しかしキム判事は「キム・サボク氏とヒンツペーター氏は5・18の真相を全世界に伝えるのに決定的に貢献し、民主化運動に参加したと評価できるにもかかわらず、キム氏をスパイ、共産主義者と称したり、まるで彼がスパイの身分を隠すために潜伏したと表現したりしたのは、虚偽事実と判断される」として、チ氏の主張の信憑性を認めなかった。

 チ氏はカトリック光州大教区の正義平和委員会(正平委)を「神父を装った共産主義者たち」と表現し、正平委が発行した写真資料集『五月 その日がまた来れば』は正平委所属の神父らが北朝鮮と共謀して作ったと主張した容疑もある。チ氏は、5・18民主化運動の歴史的真実を明らかにするための研究結果に則った意見表明に過ぎず、名誉毀損の目的はなく、被害者も特定されていないとして容疑を否認した。しかしキム判事は、チ氏の表現や行為について、「根拠が弱く、表現方法にも悪意が認められること、被害者の写真集の発行に関する社会的名声と名誉が失墜する結果を招く恐れがあるため、チ被告が公共の利益のために文章を掲載したと見ることはできない」と判断し、有罪を言い渡した。

 2016年4月に5・18に関する名誉毀損で起訴されたチ氏の裁判は4年間続いた。2015年に提起された3件の名誉毀損告訴事件で検察が次々と起訴したことで、チ氏事件はひとつの法廷に併合されており、昨年12月に至るまで追加で起訴が行われた。チ氏関連の5件の事件がひとつの法廷で扱われることになり、その間に裁判官が定期人事で3回交代したため、裁判はさらに遅れた。裁判が長引く間、チ氏の妄言は極右政治家によってさらに広められ、被害が発生し続けている。

チャン・イェジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/928125.html韓国語原文入力:2020-02-13 16:22
訳D.K

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