本文に移動

南北共同漁業管理・平和物流ベルトの造成を

登録:2019-11-21 02:44 修正:2019-11-21 08:33
2019ハンギョレ釜山国際シンポジウム 
「平和経済と海洋水産協力」 
北朝鮮も漁業基盤の強化を強調 
東海の共同資源調査協力から
20日午後、釜山のBEXCO第2展示場で行われた2019ハンギョレ釜山国際シンポジウム『米中戦略競争と東アジア:朝鮮半島平和プロセスの機会と挑戦』午後のセッション2で「平和経済と海洋水産協力」をテーマに、出席者たちが討論している=釜山/シン・ソヨン記者//ハンギョレ新聞社

 南北の経済協力は南北関係によって揺れ動く。2000年の南北首脳会談をきっかけに、観光、開城(ケソン)工業団地、物流運送など、経済協力は活性化したが、2016年に開城(ケソン)工業団地が閉鎖され、国連安保理の北朝鮮制裁決議も重なったことで、事実上中断している状態だ。朝鮮半島に平和体制を作り、新たな成長の推進力を確保するためにも、南北経済協力は必要だ。

 20日、釜山海雲台区(プサン・ヘウンデグ)のBEXCO(ベクスコ)で開かれたハンギョレ統一文化財団と釜山広域市共催の国際シンポジウムでは「平和経済と海洋水産協力」というテーマで議論が行われた。海洋・水産分野における南北協力をどのように引き出せるか、多様な提案がなされた。まず、水産業は北朝鮮も関心が高い分野であり、協力する可能性が高い。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国防委員長は2013年から新年のあいさつで漁業基盤強化を強調してきたが、今年「漁と養殖を科学化するなどの水産業発展の新たな道を切り開かなければならない」と強い口調で述べている。この日の発題を担当したハンス・ザイデル財団韓国事務所のベルンハルト・ゼリガー代表は、「一部の地域では南北の直接協力が可能」とし、「水産養殖プロジェクトの持続可能な発展と共同漁業管理などが考えられる」と述べた。

 討論者として出席した国立水産科学院東海水産研究所のオム・ソンヒ所長も「北朝鮮では漁業が経済性の高い業種と位置づけられ、漁業をしようとする人口が増えている」とし、「最近、北朝鮮が新たに作った漁船を大々的に宣伝したが、漁業中心の政策を反映するもの」と解釈した。オム所長は「東海の場合、まず共同資源調査、漁船や漁労装備の支援などの協力が可能だ」と見通した。

 物流を通じた協力も重要だという指摘もなされた。北朝鮮も経済成長に重点を置いて港湾都市開発に積極的に乗り出している。これは地政学的条件を長所として活用しようというものだ。発題を担当した韓国海洋水産開発院のイ・ソンウ政策・動向研究本部長は、「朝鮮半島を通じてロシア、欧州へ行くことができるよう、南北平和物流ベルトを作るべき。海運、鉄道など区間別の複合物流ネットワーク方式が必要だ」と述べた。

釜山/キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/917832.html韓国語原文入力:2019-11-20 19:54
訳D.K

関連記事