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「安倍政権は経済報復を中断せよ…文在寅政府は労働者に犠牲を強制するな」

登録:2019-08-21 21:55 修正:2019-08-22 06:51
韓国・日本の労働者、21日に共同声明 
経済紛争・労働弾圧の中断を要求
韓国と日本の労働者が21日午前、全州の豊南門広場に設置された平和の少女像の前で経済紛争と関連した共同声明を発表した=パク・イムグン記者//ハンギョレ新聞社

 「安倍政権は、歴史わい曲・経済報復・平和威嚇を直ちに中断し、文在寅(ムン・ジェイン)政府は労働者に犠牲を強要するな」

 韓国と日本の労働者が共同で、韓国・日本の経済紛争中断と労働者の労働基本権保障を要求した。民主労総全羅北道本部と日韓民主労働者連帯は21日午前11時30分、全羅北道全州市(チョンジュシ)豊南門(プンナンムン)広場の平和の少女像の前で共同声明を発表した。

 彼らは両国の政権に対し「労働者に苦痛を転嫁する経済紛争を止め▽支配権力の立場の強化のための政治的策略を中断し▽すべての労働者の労働基本権の保障と労働弾圧を中断せよ」と要求した。彼らはまた、安倍政権に対し、韓国に対する輸出規制撤回▽軍国主義回帰を通じた北東アジア平和威嚇行動の中断▽植民支配した過去を心から謝罪し被害者に対する賠償などを要求した。

 彼らは「『労働者は一つだ』という同質感と『労働者の力で世の中を変えよう』という闘争意識を高揚させ、30年連帯してきた。労働者の人権と労働基本権・平和を破壊するいかなる試みに対しても断固として対抗し闘争するだろう」と明らかにした。

ハングルと日本語で書かれた韓国・日本の労働者の共同声明//ハンギョレ新聞社

 日韓民主労働者連帯はこの日、同じ時間帯に日本の労働者団体のサイトを通じて共同声明書を発表した。日韓民主労働者連帯は、大阪をはじめとする関西地方の港湾労組などで構成された。民主労総全羅北道本部は、安倍政権に真っ向から闘う日本の労働者と連帯するために、10月に10人あまりが訪日する予定だ。

 韓国と日本の労働者交流は、1989年に全羅北道益山(イクサン)のアジアスワニー資本の一方的廃業と資本撤収に抗議するため、日本遠征闘争を展開したアジアスワニー労働者と日本の労働者の連帯闘争を契機になされた。1991年、日本の労働者の初の韓国訪問以後、両国の労働者の交流が29年にわたり続いている。

 その間に両国の労働者は共同宣言文を採択し発表してきた。共同宣言文の内容は、毎年少しずつ変わったが、共通した主な内容は、右傾化の流れに積極的に対抗し北東アジアの平和定着に努力する▽労働改悪と労働人権侵害に対抗して労働者の権利を強化する▽「すべての労働者は一つだ」という連帯意識で労働者差別撤廃のために努力する▽望ましい過去問題の清算を進め、歴史わい曲に対して共同対応するなどだ。

アジアスワニー労働者の闘争を扱ったドキュメンタリー『1989アジアスワニー遠征闘争の記録』が、2015年ソウル人権映画祭に参加した=平和人権団体「平和の風」提供//ハンギョレ新聞社

 全羅北道益山の自由貿易地帯にあったアジアスワニーは、スキー手袋を作る会社だ。ここで働いた労働者は、ほとんどが10~20代の若い女性労働者だった。労働条件改善のために労組を作り闘争するが、会社が1989年に突然廃業し、労働者は職場を失った。労働者たちは正常稼働を要求し闘いを始め、女性労働者4人はアジアスワニー本社のある日本に遠征闘争に出た。彼女たちは日本で会った在日同胞や日本の労働者たちと連帯した。平和運動家オ・ドゥヒ監督(64)は、ドキュメンタリー『1989アジアスワニー遠征闘争の記録』を製作し、第20回ソウル人権映画祭(2015年)に参加した。

パク・イムグン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/honam/906550.html韓国語原文入力:2019-08-21 14:39
訳J.S

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