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ハリス駐韓米国大使、「韓日問題が韓米日協力を妨害してはならない」

登録:2019-06-08 05:59 修正:2019-06-08 08:04
軍事セミナーで明らかに 
「中国阻止」3カ国の戦略的協力を強調 
韓国への圧力をかける姿勢は慎重でないという指摘も
今月5日、ソウル江南区フェイスブック・コリアで開かれた「クラウドの未来」カンファレンスで、ハリー・ハリス駐韓米国大使が基調演説を行っている//ハンギョレ新聞社

 ハリー・ハリス駐韓米国大使は、「韓日間の問題」が韓米日3国協力に妨害にならないようにすべきと強調した。日本による強制徴用労働者の賠償や哨戒機とレーダーをめぐる対立のような韓日の外交・軍事的軋轢が、中国を狙った米国の戦略に支障をきたしてはならないという立場を明らかにしたものとみられる。今月5日、あるカンファレンスで、中国ネットワーク装備会社の華為(ファーウェイ)と協力する国内企業に向かって「信頼できる供給者を選択すべき」と発言したのに続き、韓日関係でも米国の戦略的目標を明確にしたのだ。ハリス大使が連日、公に自分の駐在国である韓国政府を圧迫する形であり、外交的慣例に反する慎重でない行動だという指摘もある。

 ハリス大使は7日午後、韓国の軍事学会と合同参謀大学がソウル龍山(ヨンサン)の国防コンベンションで共同主催した第27回国防・軍事セミナーの基調演説を通じて、「韓日両者間の問題が、我々3カ国が北朝鮮や地域的・世界的影響力のある他の事案に対する戦略的な責務への集中を乱さないようにするのは、極めて重要だ」としたうえで、「我々が共に協力できることを期待する」と述べた。韓米日の協力強化という戦略的レベルで、韓日関係の改善を求めたわけだ。米国は最近、同盟国との協力強化を通じて中国の拡張を阻止するといういわゆる「インド太平洋戦略」を発表した。

 米国が最近になって韓米日協力を強調するのも、こうした戦略の一環だ。チョン・ギョンドゥ国防部長官とパトリック・シャナハン米国防長官代行、岩屋毅日本防衛相は今年2日、シンガポールで開かれた第18回アジア安全保障会議(シャングリラ対話)で、地域安保と関連し、国家間の軍事的信頼構築が重要であるという認識を共にし、これを制度化するための協力を強化することにした。特にシャナハン代行は、会談の冒頭発言で、韓日米を「躍動的で強力な太平洋の民主主義勢力」と表現し、「米国はこの重要な3カ国協議体を引き続き優先視しており、さらに協力を強化する」と強調した。

 ハリス大使は朝鮮半島問題に関しては、「米国は依然として非核化と並行して米朝関係を変化させ、朝鮮半島に恒久的かつ安定的な平和体制を樹立するため、具体的な措置を進める準備ができている」と述べた。 特に「先月、(北朝鮮の)ミサイル発射があったにもかかわらず、トランプ大統領は金正恩(キム・ジョンウン)国防委員長に引き続き手を差し伸べ、対話と交渉の扉は依然として開いていることを明確にした」と強調した。

 また「韓国が軍事準備態勢を維持し、北朝鮮のいかなる挑発にも直ちに対応できるよう準備することは重要だ」としたうえで、「政治的な状況が改善したのは明らかだが、だからといって我々の防御を完全にやめることはできない」と述べた。彼は「在韓米軍のモットーである、今夜でも戦える常時戦闘態勢を整えるための我々の能力は、決して低下してはならない」とし、「明日戦えば、すでに手遅れになる」と強調した。

ユ・ガンムン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/897083.html韓国語原文入力:2019-06-07 21:19
訳H.J

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