「韓日慰安婦合意」関連文書を外交部が公開しなかったのは、国益のため正当だという控訴審の判決が出た。慰安婦被害者などの知る権利を優先した1審判決を覆したものだ。
ソウル高裁行政3部(裁判長ムン・ヨンソン)は18日、ソン・ギホ弁護士が外交部の情報非公開処分の取り消を求めて起こした訴訟で、「両国の秘密事項などが含まれた外交関係に関する内容は専門的判断を要求するため、被告(外交部)の判断をできるだけ尊重する必要がある」とし、該当文書を公開しなかったのは正当だと宣告した。裁判所は、日本の同意なしに情報が公開されれば、これまで日本と築き上げてきた外交的信頼関係が深刻な打撃を受けるうえ、日本以外の国際社会との交渉などでも信頼が失われる恐れがあると判断した。特に、「韓日両国協議の一部だけが公開された場合、協議の全体的な趣旨が歪曲される恐れもある」と述べた。さらに「日本軍慰安婦問題が人間の尊厳性と人権に関する問題であることは明らかだが、文書の公開によって侵害される国益には及ばない」と判断した。
民主社会のための弁護士会の国際通商委員会所属だったソン弁護士は2016年、「韓日慰安婦合意」の過程で議論された慰安婦強制連行関連の文書の公開を求め、外交部に情報公開請求を申請した。公開を求めた文書は「軍の関与」や「性奴隷」、「日本軍従軍慰安婦」という用語が含まれた韓日局長級協議関連文書だった。ソン弁護牛は、外交部が非公開決定を下したことを受け、これを不服として、行政訴訟を起こした。
1審裁判所は、情報公開によって保障される「慰安婦」被害者や一般国民の知る権利が、文書の非公開によって保護される国益よりも優先すると判断した。日本の安倍晋三首相が「日本軍と官憲による慰安婦強制連行を立証する資料はない」など、合意内容の一部を既に公開した事実もその理由に挙げた。1審訴訟当時、これに賛同した「慰安婦」被害者は合わせて42人だった。現在はその半分の21人だけが生存している。