カン・ギョンファ外交部長官が29日(現地時間)、米ワシントンでマイク・ポンペオ米国務長官と会談し、2回目の朝米首脳会談以降小康状態の朝米交渉の再開策などについて協議することが、26日に分かった。最近、韓米関係悪化説が流れる中で、初めて実現する両国の高官級会談だ。
今回の韓米外相会談は、カン長官が29日、米ニューヨークで開かれる「国連平和維持長官会議」に出席することを機に推進されている。キム・インチョル外交部報道官は26日の定例ブリーフィングで、「最終調整の段階にある。互いにとっていい時期に発表する予定だ」と述べた。カン長官は29日午前、国連会議に出席した後、直ちにワシントンに移動し、ポンペオ長官と会談するものとみられる。
会談で両国外相は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長のロシア訪問の可能性など、北朝鮮の動向について情報を共有し、対話再開に向けた案を模索する見通しだ。対北朝鮮アプローチに対する韓米間の隔たりをいかに調整するかも注目される。
こうした中、ドナルド・トランプ米大統領が先月末ハノイ朝米首脳会談で、合意を履行しない場合は制裁を復元する「スナップバック(Snap-back)」条項を前提にした対北朝鮮制裁の緩和に肯定的な立場を示したとされ、注目を集めている。
25日に公開された北朝鮮のチェ・ソンヒ外務次官が15日に行った記者会見の発言文によると、チェ次官は「会談で、我々(北朝鮮)が行った現実的な提案に対し、トランプ大統領は合意文に『制裁を解除し、もし(北)朝鮮が核活動を再開した場合は、制裁は可逆的だ』という内容を加えるなら、合意が可能であるという柔軟な立場」だったと述べた。しかし「ポンペオ長官やホワイトハウス国家安保補佐官のジョン・ボルトン氏は、既存の敵対感と不信感で両首脳間の建設的な交渉努力に障害を作り、結局、今回の首脳会談では意味ある結果を出すことができなかった」と付け加えた。
これに先立ち、海外メディアはチェ次官が文在寅(ムン・ジェイン)大統領を指して「仲裁者ではなくプレイヤー」だと言及したと報じたが、実際にチェ次官は「(文大統領が)仲裁者よりは促進者的な役割というのは理解できるのではないか」と述べたことが確認された。
一方、リ・スヨン北朝鮮労働党国際担当副委員長26日、ラオスを訪問する際に中国の北京を経由したことで、24日から北京に滞在しているスティーブン・ビーガン米国務省北朝鮮政策特別代表側と接触する可能性が提起されたこともある。