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「検証された非核化が先」…“ハノイ ノーディール”米国の対北朝鮮メッセージ3項目

登録:2019-03-19 22:21 修正:2019-03-20 07:47
1)「完全な非核化と完全な制裁解除のビッグ・ディール」 
2)「制裁-対話並行」 
3)「核・ミサイル試験中断状態を維持」
米国の北朝鮮核政策を導く3人衆。左からジョン・ボルトン・ホワイトハウス国家安保補佐官、マイク・ポンペオ国務長官、ドナルド・トランプ大統領//ハンギョレ新聞社

 マイク・ポンペオ米国務長官は18日(現地時間)、「北朝鮮住民のためのさらに明るい未来は、検証された非核化の後でなければならない」とし、制裁解除より非核化が先行しなければならないという原則を繰り返し強調した。先月の2回目の朝米首脳会談合意見送りの後、ドナルド・トランプ行政府が送る対北朝鮮メッセージは、寧辺(ヨンビョン)核施設を越える完全な非核化が先▽対話-制裁並行▽核・ミサイル試験中断状態維持ということで、いっそう固まっている。

 米国は北朝鮮に「完全な非核化」と「完全な制裁解除」を対等交換する“ビッグ・ディール”の立場を明確にしている。ポンペオ長官はこの日、カンザス州のマスコミとのインタビューで「首脳会談で期待したほどの進展を果たせなかった理由」に関する質問に「時間(タイミング)と順序配列(シークエンシング)、そしてそれをどのように達成するのかに関する様々なイシューがある」と話した。「検証された非核化」が「制裁解除」より前に来なければならないと強調する一方で、北朝鮮の非核化行動と米国の相応措置の組合わせを配置するロードマップが重要だと強調したものと見られる。非核化の概念について米国は「寧辺核施設をはじめとして、すべての核燃料サイクルの主要部品と核分裂物質、核弾頭、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の除去と生化学兵器を含む大量破壊兵器(WMD)の永久凍結」と厳格に規定している。ポンペオ長官が言及した「検証された非核化」は、既存の「最終的で完全に検証された非核化(FFVD)」と同じ意味と見られると外交消息筋は伝えた。

 米国は、対話と制裁を同時に維持するという方針も明確にしている。ポンペオ長官はこの日、カンザス州で開かれた「グローバル企業家精神首脳会議」の基調演説で「私たちは現在、歴史上最も強力な制裁と最も有望な外交的キャンペーンを同時にしている」とし、「このような組合わせが、(朝鮮半島を)世界でより安全で安保が備わった地域に導くことを希望する」と明らかにした。国務省は、スティーブン・ビーガン北朝鮮制作特別代表が19日にロンドンを訪問し、英国・フランス・ドイツのカウンターパートと北朝鮮の非核化について議論すると発表した。制裁の履行に関し議論するものと見られる。同時に米国は15日、チェ・ソンヒ北朝鮮外務省副相の「交渉中断を考慮」という発言が出てきた直後にも「外交は生きている」とし、対話の門を開けている。ポンペオ長官は「対話と交渉を持続できることを希望する」と繰り返し話している。

 北朝鮮が核・ミサイル試験を再開する場合、朝米関係は2017年以前の緊張状態に一気に向かう恐れがある。北朝鮮の核・ミサイル試験中断を外交的成果に挙げてきたトランプ大統領にも大きな傷となる。そのため米国は「とても失望するだろう」(トランプ大統領)、「信頼違反と見なされるだろう」(ミック・マルバニー・ホワイトハウス秘書室長代行)、「実験を再開しないということは金正恩(キム・ジョンウン)委員長の約束」(ポンペオ長官)としながら、北朝鮮の自制を要求している。

 米国はこうしたメッセージを繰り返して「オール・オア・ナッシング」のアプローチを固守している。段階的解決法を主張する北朝鮮は「寧辺核施設廃棄と核心的な制裁解除の対等交換」で対抗している。外交消息筋は「対話再開までに相当な時間がかかりそうだ」と話した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員、パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/886534.html韓国語原文入力:2019-03-19 20:48
訳J.S

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