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サムスン会長、30年余り偽装系列会社を隠蔽…時効3日残して起訴

登録:2019-03-18 22:10 修正:2019-03-19 07:59
1976年設立後、サムスンの建築物設計を独占 
三友建築など「偽装系列会社」確認 
公正取引法違反の疑い…1千万円で略式起訴 
検察「イ・ゴンヒを調査しなくとも証拠十分」
ソウル市江南区のサムスン瑞草社屋//ハンギョレ新聞社

 1976年に設立され30年を超えてサムスングループ系列会社の建築物の設計を独占して議論になった(株)三友総合建築事務所((株)三友)が、サムスンの偽装系列会社であることが検察の捜査の結果明らかになった。2014年に設計部門がサムスン物産に吸収され、それまでサムスンが(株)三友の存在を意識的に隠したという疑惑が闇に葬られるかに見えたが、公訴時効(5年)の完成まで3日残した18日、検察は申告義務者のイ・ゴンヒ・サムスン会長を裁判に付した。

 この日、ソウル中央地検公正取引調査部(部長ク・サンヨブ)は、公正取引委員会に系列会社関連虚偽資料を提出した容疑(公正取引法違反)でイ・ゴンヒ会長を法定最高刑の罰金1億ウォン(約1千万円)で略式起訴したと明らかにした。

 調査の結果、(株)三友と(株)ソヨンエンジニアリング((株)ソヨン)は、組織を変更したり役職員人事、また主要事業の意志決定をする際にサムスンの影響力を受け入れたサムスンの系列会社であったことがわかった。だが、数十年間にわたり申告義務があるイ会長は、(株)三友と(株)ソヨンをサムスン所属会社名簿から抜いて虚偽資料を公取委に提出したという。

 検察関係者は「イ会長側と(株)三友などは、公取委の段階では疑惑を否認したが、検察の捜査過程で容疑を認めた」として「イ会長が入院中であるため調査は不可能だったが、確保された物証および陳述などの証拠が十分で、起訴することになった」と話した。2014年3月21日、申告脱落関連容疑で公訴時効がわずか3日しか残っていない状況だった。

 公正取引法(第68条4項)は、企業集団の同一人(グループオーナー)は「事実上事業内容を支配する会社」を所属会社として記載し公取委に関連資料を提出しなければならないと定めている。

 (株)三友は、設立以来サムスングループの主要建築物の設計を独占して、売上の半分近くを“サムスンの仕事”が占めた。2007年、サムスン瑞草(ソチョ)社屋の設計も(株)三友が引き受けた。ソウル太平路(テピョンノ)のサムスン生命本館、漢南洞(ハンナムドン)のサムスン美術館リウム、江南区(カンナムグ)逸院洞(イルウォンドン)のサムスンソウル病院、道谷洞(トゴクトン)のタワーパレス、中国西岸・米国テキサス州オースチンのサムスン電子半導体団地もすべて(株)三友の設計だ。そのおかげで、年間売上2千億ウォン(約200億円)を超える韓国最大の建築事務所に成長し「サムスンの偽装系列会社ではないか」というレッテルを貼られた。(株)三友がサムスンの偽装系列会社で、そこに1千億ウォンを超える工事をサムスンが集中割当てしたとすれば、独占規制および公正取引に関する法律(公正取引法第1条)が規定した「市場支配的地位の乱用防止と公正で自由な競争原則」に違反する行為を犯した格好になる。

 そうするうちに、2014年にサムスン物産は設計部門を分離し買収して、(株)三友はサムスンの系列会社になった。この過程でも安値吸収論議が起きた。

 これに先立って2016年8月、時事週刊誌「ハンギョレ21」は「サムスン、30年偽装系列会社情況あらわる」などの記事を通じて「(株)三友はサムスンの偽装系列会社」という内容の前現職(株)三友役員の録音収録を公開した。

キム・ヤンジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/886375.html韓国語原文入力:2019-03-18 17:32
訳J.S

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