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朝鮮総督府の残骸、3・1独立宣言広場の礎石に

登録:2019-02-22 23:22 修正:2019-02-23 07:00
仁寺洞泰和館跡に造成される「3・1独立宣言広場」 
総督府建物の一部を「ソウル石」と命名し使用
ソウル市鍾路区仁寺洞の泰和館跡=資料写真//ハンギョレ新聞社

 1995年に撤去された朝鮮総督府の建物に使われていた石を、ソウル市が「ソウル石」として登録し、鍾路区(チョンノグ)仁寺洞(インサドン)に造成される「3・1独立宣言広場」の礎石として使うことにした。植民地のつらい歴史を記憶して忘れずにいようという意味だ。

 22日、ソウル市は4月に着工し8月に完工する「3・1独立宣言広場」の礎石に、旧朝鮮総督府の建物に使われていた「ソウル石」を使うと明らかにした。朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長は「“ソウル石”は植民地のつらい過去を克服し、我が国の独立を象徴する石になるだろう」と説明した。

 1926年、日帝強制占領期間に竣工した朝鮮総督府の建物は、1995年「歴史立て直し」の一環で撤去された。以後、建物の残骸の一部が天安(チョナン)の独立記念館に保管されている。ソウル市は、朝鮮総督府の建物の石材を独立記念館から引き継ぎ、「ソウル石」と命名し登録して、「3・1独立宣言広場」の礎石として活用する計画だ。市は、この石が鍾路区昌信洞(チャンシンドン)の採石場で採掘され、朝鮮総督府の建物に使われたと見ている。

 市は、現在3・1運動の時に民族代表が集まり独立宣言書を朗読した鍾路区仁寺洞の泰和館跡を「3・1独立宣言広場」として造成している。この広場には、カザフスタン、ハルビンなど海外の10の主要独立運動の地域の石が使われる予定だ。世界各国に3・1運動の趣旨を呼び起こし、韓国国民と海外同胞の意を一つに集め、3・1独立宣言広場を作るためだ。ソウル市は、各地域の韓人会の協力を得て、各地域の石をソウルに運ぶ計画だ。海外各国の石を発掘し運ぶ費用はKB国民銀行が最高1億ウォン(約1千万円)を後援する予定だ。

 ソウル市は今月24日と25日に「石の帰還」行事を行う。朴元淳市長と独立活動家の李会栄(イ・フェヨン)、李恩淑(イ・ウンスク)先生の孫イ・ジョンゴル議員、尹奉吉(ユン・ボンギル)義士の孫ユン・ジュギョン氏らが参加し、24日午後「ソウル石」を登録する。「ソウル石」は、天安独立記念館を出発し京畿道安城市(アンソンシ)の3・1運動記念館、京畿安養市(アニャンシ)の李恩淑先生旧宅跡を経て、24日午後にソウル市庁に到着する。25日には鍾路区仁寺洞の泰和ビルディングで昌信洞の住民たちと共に3・1独立宣言広場造成宣言式が開催される。

キム・ミヒャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/883194.html韓国語原文入力:2019-02-22 19:30
訳J.S

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