ホワイトハウスのジョン・ボルトン国家安全保障会議(NSC)補佐官が第2回朝米首脳会談直前の来週初め、韓国を訪問し、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長や日本の谷内正太郎・国家安全保障局局長と面会することが明らかになった。韓米日3カ国の国家安保責任者らの会合が確認されたのは、ボルトン補佐官の就任直後の昨年3月17日のサンフランシスコ会合以来初めてだ。
21日、与党関係者の話を総合すると、ボルトン補佐官は来週初めに訪韓する予定だという。CNNも20日(現地時間)、ボルトン補佐官が27~28日にベトナムのハノイで開かれる2回目の朝米首脳会談を控えて韓国を訪問すると、政府高官2人の話を引用して報じた。
3カ国の国家安保責任者らの会合の理由は具体的に確認されていないが、朝米首脳会談を控え、韓米日3国間の事前議題のためと見られる。ボルトン補佐官はチョン室長とも面会し、朝米首脳会談について意見を交換するものと見られる。特に、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が19日、ドナルド・トランプ大統領との電話会談で、北朝鮮の非核化に対する相応の措置として南北経済協力を言及しただけに、この部分について韓米両国が集中的に話し合うものと予想される。
一部では、ボルトン補佐官が対北朝鮮強硬派であることから、朝米首脳会談の議題のうち南北関係と連動した懸案について“スピード調整”を狙っているのではないかという見通しも示されている。ワシントンポストは同日、匿名の関係者の話を引用し、「ボルトンはスティーブン・ビーガン国務省北朝鮮政策特別代表のチームが(北朝鮮と)合意を急いていると、プライベートで懸念を示しており、依然として交渉は失敗すると信じている」と報じた。
しかし、別の外交消息筋は「首脳会談を控え、韓米国家安保会議レベルで点検しようとしているのではないか」とし、特別な意味はないだろうと述べた。北韓大学院大学のヤン・ムジン教授も「ボルトンはトランプに直接反旗を翻す行動を避けてきたため、朝米会談を控えて交渉を妨害することはないだろう」としたうえで、「中ロが現在の局面に介入しないよう、韓米日が協調する構図を念頭に置いているものと見られる」と話した。
トランプ大統領は同日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との首脳会談が2回目以降も続くことを示唆した。同日、ホワイトハウスで記者団に「我々は非常に良い会談でスタートを切っており、私はそれを持続していくつもりだ」とし、「今回が最後の会談になるとは思わない」と述べた。北朝鮮との非核化と平和体制をめぐる交渉を長期間にわたって段階的に進めていくという認識を示したのだ。
また、「そのように(制裁を解除)できればいいが、そうするためには、相手側が意味ある何かをしなければならない」と述べた。首脳会談を控えて「私も制裁を解除したい」という意向を示すことで、金委員長の非核化措置を促したものと言える。
一方、北朝鮮のキム・ヒョクチョル国務委員会対米特別代表とビーガン特別代表が同日、朝米首脳会談開催地のベトナム・ハノイで議題関連の初の実務会談を行なったことが分かった。キム特別代表が同日午後、キム・ソンヘ統一戦線部統一策略室長とともに宿泊先のベトナム政府ゲストハウス(迎賓館)を離れ、ビーガン特別代表が泊まっているハノイのあるホテルを訪れる姿が、現地メディアに目撃された。