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韓国国防部「9・19軍事合意後、対備態勢に変わりはない」

登録:2019-01-31 21:52 修正:2019-02-01 10:12
予備役将軍団の「安保力を損ねた」という主張に正面から反論 
「軍事的緊張緩和で朝鮮半島の平和構築」強調 
合同参謀議長も星友会・郷軍を訪問し「強い安保」を確認
パク・ハンギ合同参謀議長が31日、キム・ジノ在郷軍人会会長と9・19軍事合意後の軍事対備態勢など、国防懸案について意見を交わしている=国防部提供//ハンギョレ新聞社

 国防部は31日、「9・19南北軍事合意書」締結後も韓国軍の対備態勢には変わりがないと明らかにした。元国防長官や合同参謀議長など予備役将軍400人余りが「大韓民国守護予備役将軍団」を結成し、9・19南北軍事合意が韓国軍の安保力を損ねたと主張したことに対する反論だ。

 チェ・ヒョンス国防部報道官はこの日、定例ブリーフィングで「9・19軍事合意は、朝鮮半島での偶発的武力衝突を予防し、軍事的緊張緩和と信頼造成を通じて朝鮮半島に恒久的な平和を構築するために推進されている」と述べ、「わが軍の北朝鮮に対する警戒および軍事対備態勢の弛緩は断じてありえない」と強調した。チェ報道官は「文在寅(ムン・ジェイン)政府は、憲法上の義務を忠実に履行し、朝鮮半島の非核化と平和体制構築という時代的使命に基づき、今まで誰も歩んだことのない新しい道を進んでいる」とし、「わが軍は過去のいつにも増して確固たる対備態勢を維持しており、全方向的脅威に備えた強力な国防力を建設していく」と付け加えた。

 パク・ハンギ合同参謀議長もこの日、星友会と在郷軍人会(郷軍)を順に訪問し、9・19南北軍事合意後にも軍事対備態勢に変わりはないと強調した。パク議長は「一部に憂慮する見方があるが、わが軍の全方向軍事対備態勢の維持は決して変わりない」と述べ、「軍は北朝鮮の非核化、および朝鮮半島の平和定着のための政府政策を強力に後押ししている」と話した。これに対しユ・サムナム星友会長は「9・19軍事合意に対する国民的憂慮を払拭できる確固たる対備態勢をとり、国民が安心して生活できるよう大いに疎通してほしい」と注文した。キム・ジノ在郷軍人会長は「南北軍事合意は、究極的に北朝鮮の非核化を促進するための過程」と評価し、「軍は北朝鮮が挑発するならば、即時応戦できる対備態勢の維持に万全を期さなければならない」と強調した。

 これに先立って、予備役将軍の集いである「大韓民国守護予備役将軍団」は30日、ソウルプレスセンターで発足式を開き、国民向け声明書を通じて「北朝鮮の非核化実践には少しも進展がないのに、韓国の安保力だけを一方的に無力化・不能化させた9・19南北軍事分野合意書は、大韓民国を崩壊へ追いやる利敵性の合意書」だとし、「早急に廃棄することが正しい」と主張した。それと共に「韓米同盟は、大韓民国の生存と繁栄を守る必要不可欠な要素であり、安保の防壁」だとし、「文在寅政府が、北朝鮮に与える金はあっても在韓米軍の支援に使う金はないというならば、われわれ国民が立ち上がって在韓米軍駐留費用を補填し、在韓米軍を守らなければならない」と主張した。

 予備役将軍団は共同代表にクォン・ヨンヘ、キム・ドンシン、キム・テヨン元国防部長官と、キム・ジェチャン元韓米連合司令部副司令官、イ・ピルソプ元合同参謀議長、イ・スヨン元海軍参謀総長、イ・オクス元空軍参謀総長、イ・サンム元海兵隊司令官、パク・ファンイン元海兵隊副司令官の9人を選出した。クォン・ヨンヘ元長官は金泳三(キム・ヨンサム)政府、キム・ドンシン元長官は金大中(キム・デジュン)政府、キム・テヨン元長官は李明博(イ・ミョンバク)政府の時に国防部長官を歴任した。この日の発足式には、チュ・ホヨン、イ・ジョンミョン自由韓国党議員とキム・ムンス前京畿道知事など野党の政治家も参加した。予備役将軍団は昨年11月、ソウルの戦争記念館で「9・19南北軍事合意国民大討論会」を開いた予備役将軍らが主軸になったという。

ユ・ガンムン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/880660.html韓国語原文入力:2019-01-31 16:35
訳J.S

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