今年から適用される在韓米軍防衛費分担金新協定の有効期間と関連し、米国の交渉代表団が韓国政府との交渉の末、昨年11月に「5年」で事実上合意に達したにもかかわらず、約1カ月後の12月に突如立場を翻し、有効期間「1年」を主張したという。
外交部当局者は、昨年11月19日に開かれた第9次防衛費分担金交渉直後、記者団に、両国間の核心争点の一つだった有効期間が「一旦5年に絞られた」と述べた。同当局者は「米国は最初10年間を主張し、私たちは3年間を主張した。10年がやや(現実的に)無理という点を米国も認識しているようだ」と伝えた。外交部は昨年3月から米国側との交渉状況について報道しないことを前提に、これまで記者団に説明してきたが、交渉が“政治的決断の局面”を迎えたことで、記者団は外交部との協議の末、一部の内容を同日報道することにした。
協定の有効期限が5年に折衝されるかのように見えたが、米国は1カ月後の12月中旬に行われた第10次交渉で、「最上部の指針」という理由で、これまでの協議内容を無視し、突然、有効期間を1年にすることを要求した。海外派兵したすべての米軍の駐留費用分担原則の全面的な見直し後、韓国や日本、北大西洋条約機構(NATO)などと今年の交渉に臨むという米国側の方針変更によるものと伝えられた。米国最上部が立場を変更したことで、韓国代表団だけでなく、米国代表団も当惑したという。
韓国側は有効期間を3~5年にすべきだと主張し、対抗している。新しい協定が国会批准を受ける前に、今年3月から来年に適用される交渉を始めるのは、現実的に無理だと判断したからだ。
米国は昨年12月の第10次交渉で、有効期限1年と共に韓国の分担金規模、すなわち“総額”12億5000ドル(年間)を要求したという。当時、韓国政府はこうした米国の要求を「受け入れられない」として、強い遺憾を表明し、結局交渉は物別れに終わった。
総額に関しては、現在米国は韓国に12億ドル(年間1兆3566億ウォン)の分担を求め、10億ドルを事実上のマジノ線として提示した一方、韓国は分担金の規模が1兆ウォンを超えてはならないという立場を維持している。ただし、韓国側は分担金規模においては多少柔軟性を発揮できるという雰囲気だという。分担金交渉の突破口が見つからない場合、両国大統領の決断に委ねられる可能性も排除できない。
現在進行中の交渉では、分担金の“上昇率”も争点になる見通しだ。米国はこれまでの交渉過程で、上昇率を7%に固定すべきだと主張した。これは現在、第9次協定の年間上昇率が前々年度の物価上昇率を反映しながらも、4%を超えないように設定されていることに比べると、大幅な増額だ。外交部当局者は11月の第9次交渉後、「韓国政府は7%を絶対に受け入れられず、それよりかなり低い水準に下げようとしている」と述べた。