文在寅(ムン・ジェイン)大統領が昨年末できなかった金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長のソウル答礼訪問を「2回目の朝米首脳会談」以後と予告した。金委員長が今回の4回目の朝中首脳会談で、習近平中国国家主席の平壌訪問を招請し、習主席が具体的な計画を通知したことを考慮すれば、2回目の朝米首脳会談以後、年末までに南・北・米・中首脳会談が連鎖的に行われる展望だ。
文大統領は10日、年頭記者会見で「(金委員長の答礼訪問は)2回目の朝米首脳会談と連動されるだろう」とし「朝米首脳会談が先になされれば、その後に(金委員長の)答礼訪問がより順調に推進されうるのではないかと考える」と明らかにした。朝米首脳会談の成果を金委員長のソウル答礼訪問に結びつける経路を設定したと見られる。金委員長も昨年12月30日、文大統領に送った親書で「今後の状況を注目しながらソウルを訪問するという強い意志を表わした」と、大統領府が明らかにした。文大統領はこの日の記者会見で「きわめて誠意ある親書だ」として「私も誠意を尽くした親書を送った」と話した。
習主席の平壌訪問が、4回目の南北首脳会談前になされるのか、後になるのかは不確実だ。ただし、今年が朝中国交樹立70周年(10月6日)という点で、習主席がこれを平壌訪問の契機にする可能性があるという観測がある。その場合、4回目の朝中首脳会談→2回目の朝米首脳会談→4回目の南北首脳会談→5回目の朝中首脳会談へとつながる時刻表が描かれる。
韓米、韓中、朝ロ首脳会談が、これらの首脳外交を結び中間材を形成すると予想される。文大統領は昨年11月、アジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議で、習主席を公式招請したことがある。金委員長は、朝ロ国交樹立70周年の昨年、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の招請を受けている。金委員長が新年の辞で明らかにした「停戦体制を平和体制に転換するための多国間交渉」が事実上首脳レベルで繰り広げられるわけだ。