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[インタビュー]南北共同事務所の開所から100日、「信頼築いていく過程」

登録:2018-12-22 06:06 修正:2018-12-22 10:27
キム・チャンス南北共同連絡事務所事務処長
キム・チャンス南北共同連絡事務所事務処長が今月20日午後、ソウル世宗路の政府ソウル庁舎で、共同連絡事務所の開所100日(22日)を控え、ハンギョレとインタビューしている=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 「私たちの仕事は、南北関係の標準を作ることに他なりません。雪原に初めて足を踏み入れる気持ちで進めなければなりません」。9月14日、開城(ケソン)南北共同連絡事務所(共同事務所)の開所直後、キム・チャンス事務処長は北側のファン・チュンソン所長代理にこう語りかけた。「雪原のその話、金九(キム・グ)先生の話でしょう?」ファン所長代理が答えた。

 70年の分断史に前例のない組織である共同事務所が、23日で開所100日を迎える。キム事務処長は20日、政府ソウル庁舎で行ったハンギョレとのインタビューで、「共同事務所の毎日が南北の信頼を築いていく過程」だとし、「9文字の名前のうち“共同”が核心だ。『共に(共同事務所の)主である』という姿勢で解決していこうと、常に強調する」と明らかにした。

 共同事務所では285回の対面接触・協議(19日基準)が行われた。1日当たり2・9回で、分断史上「最短期間で最多接触」の記録だ。金剛山(クムガンサン)観光20周年記念行事を控え、現代峨山と北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会が共同事務所で事前協議を行った。山林協力代表団が中国・北京を経由して平壌入りする際には、ビザの早期発給支援を、11月に東海で韓国側の漁船が拿捕された際には、早期送還に向けた協議を任された。当局・民間問わず、南北間の疎通のプラットフォームとして定着していく過程だ。

 共同事務所には、1日平均50人あまりの南側の公務員と市民が常駐している。キム事務処長は「公式な協議だけでなく、日常のささやかな対話から得られる“感”も非常に重要だ」と述べた。例えば、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の「ソウル答礼訪問」と関連し、11月には公式ではないものの、北側の「何らかの動き」が感知されたが、12月には消えた。大型の人民共和国旗(北朝鮮の国旗)が掲げられた高さ160メートルの塔で有名な北側の最南端「機井洞(キジョンドン)村」についてキム事務処長が尋ねたところ、北側の関係者が“最新情報”を教えてくれた。「そこは板門店里(パンムンジョムリ)に行政名が変わった。女性職員が管理者だが、電動装置で旗をあげたたり下げたりする。装置が故障したら、上まで登って修理する。女性職員がすごい」。共同事務所の人々は今日も、敵対と誤解の沼から抜け出すため、“雪原”を歩き続ける。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/875332.html韓国語原文入力:2018-12-21 10:14
訳H.J

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