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8日に朝米会談、9日に米中協議…今週が北朝鮮核問題の分水嶺に

登録:2018-11-07 05:54 修正:2018-11-07 07:44
8日、ニューヨークで朝米高官級会談  
ポンペオ・ビーガンが金英哲と会談  
非核化・シンガポール合意の履行について協議  
9日には米中外交・安保対話  
 
大統領府「米国の中間選挙以降、新たな環境の中  
朝米が新しいアプローチ取る可能性にも注目」
マイク・ポンペオ米国務長官が今年5月、ニューヨークで金英哲北朝鮮労働党副委員長兼統一戦線部長に会った後、記者会見を行っている。ポンペオ長官は4日(現地時間)、今週後半にニューヨークで自分のカウンターパートである金副会長に会うと明らかにした/聯合ニュース

 北朝鮮と米国が8日(現地時間)、米ニューヨークで高官級会談を開くのに続き、翌日の9日には米国と中国が外交・安保対話を行い、朝米高官級会談の結果をもとに北朝鮮核問題について話し合う。朝米会談の直後には韓米間の対話チャンネルも稼動する予定だ。米国の中間選挙後、今週末が停滞していた北朝鮮核交渉の重大な転換点として浮上した。

■2+2会談で非核化の突破口を開く

 米国務省は5日、マイク・ポンペオ米国務長官と金英哲北朝鮮労働党副委員長兼統一戦線部長との会談が8日にニューヨークで行われると発表した。国務省は「ポンペオ長官がスティーブン・ビーガン国務省北朝鮮政策特別代表と共に、金英哲(キム・ヨンチョル)副委員長に会うため、8日にニューヨークを訪問する予定だ」とし、「ポンペオ長官と金副委員長は北朝鮮の最終的かつ完全に検証された非核化(FFVD)の達成を含め、シンガポール朝米首脳会談の4つの軸を進展させるために協議する」と付け加えた。

 今回の高官級会談に北朝鮮核問題の実務交渉を担当するビーガン代表の同行が決まったことで、北朝鮮の実務交渉担当者のチェ・ソンヒ外務次官もニューヨークを訪れ、高官級に実務会談が加わった「2+2会談」を行うか、高官級会談と実務会談を相次いで開く可能性が高まった。これらを通じて、朝米が2回目の朝米首脳会談の時期・場所についての協議と共に、具体的な非核化プロセスに関する協議も進展させるだろうという期待が高っている。

 専門家らは、北朝鮮が米国を説得できる非核化カードを提示できるかと、米国が経済制裁の緩和という相応の措置を取れるかが、会談の結果を左右すると見ている。韓東大学のキム・ジュンヒョン教授は「北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)の核施設の廃棄と検証というカードを出し、米国がこれに対する相応措置として制裁を緩和するなど、新たな交換方程式に対する話がまとまれば、早期に朝米首脳会談を行うこともできるだろう」と話した。ク・ガブ北韓大学院大学教授は「北朝鮮が提示した豊渓里(プンゲリ)核実験場と同倉里(トンチャンリ)エンジン試験場の検証に合わせて、米国が議会議決を必要としない独自制裁の緩和など、一部の制裁を緩和できるかがカギとなるだろう」と見通した。

■「シンガポール会談」の4つの軸における進展

 今回の会談の議題として、米国務省が非核化プロセスのほかに、「6・12シンガポール朝米首脳会談の4つの軸」を強調したのも、注目に値する。当時、首脳会談の共同声明で合意された、新しい朝米関係の樹立▽朝鮮半島における平和体制の構築▽朝鮮半島の完全な非核化▽朝鮮戦争当時の米軍捕虜・行方不明者の遺骨発掘を指す。

 この「4つの軸」のうち、これまでほとんど進展が見られなかった新しい朝米関係の樹立と朝鮮半島における平和体制の構築に関し、いかなる協議と進展があるかが重要だ。キム・ウィギョム大統領府報道官は「これまでは遺骨発掘と非核化問題が重点的に論議されたが、今回の高官級会談では新しい朝米関係と朝鮮半島の恒久的平和定着問題も本格的に交渉するのではないかと思っている」としたうえで、「米国の中間選挙以降、新たに作られた環境と情勢の中で、朝米交渉でも新しいアプローチがとられる可能性がある点を注目してほしい」と述べた。これと関連し、北朝鮮の非核化措置による米国の制裁緩和や終戦宣言、連絡事務所の設置などが話し合われるという見通しも示されている。

 米国と中国が5日、両国の外交・国防長官が出席する外交・安保対話を9日にワシントンで開催すると発表したのも、新たな動力になりうる。米中対立の解決策を模索している両国が、8日の朝米会談の結果をもとに、朝鮮半島問題に対する具体的な協力案を協議する可能性がかなり高いからだ。

米ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/869134.html韓国語原文入力:2018-11-06 22:17
訳H.J

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