韓米は31日、米ワシントンで行われた定例安保協議(SCM)で、12月に予定されていた大規模な合同空中演習「ビジラント・エース」の猶予に合意した。朝鮮半島の非核化と平和定着に向けた外交的努力を軍事的に後押しするためとみられる。9・19南北軍事合意書に基づき、11月1日から軍事境界線一帯に飛行禁止区域が設定され、地上と海上で射撃および訓練が中止されるなど、軍事的緊張緩和のために南北米が歩調を合わせる格好だ。
韓米は今回の会議で、ビジラント・エース訓練を猶予しても効果を得られることに共感したという。国防部関係者は「先端装備や指揮統制システムを備えた空軍は、物理的に単一な場所で訓練しなくても、同じ計画を持って参加することで訓練同様の効果が得られる」とし、「米国もそうした案に共感した」と述べた。彼は「米軍が朝鮮半島で展開する演習を猶予しても、その期間に決まっている韓国軍の演習は予定通り進めるというのが基本方針」だと付け加えた。韓国軍の演習は、韓米が来年から実施することを決めた戦時作戦統制権(戦作権)の返還に向けた基本運用能力(IOC)の評価とも関連があるとされる。
韓米は今回の会議で、南北軍事合意の履行と信頼構築の措置を評価し、朝鮮半島の平和定着に向けて協力することで意見が一致した。国防部関係者は「当初、今回の会議の目標の一つが朝鮮半島の非核化および平和定着のための努力を履行するよう、米国防総省の協力を確保することだった」と話した。在韓米軍司令官を兼任しているビンセント・ブルックス国連軍司令官は29日、「国連軍司令部は現在進行中の南北軍事合意書の履行を支持する」と明らかにした。