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韓国政府、和解・癒やし財団の解散を本格化

登録:2018-10-25 08:03 修正:2018-10-25 10:25
女性家族部長官「解散方向は決まったが 
日本との協議手続きが残っている」 
24日、チョ・ヒョン外交部1次官が訪日の際 
財団の解散と残りは58億ウォンについて議論する見込み
日本軍性奴隷制(慰安婦)被害者のキム・ボクトンさんが9月3日午前、ソウル鍾路区政府ソウル庁舎別館の前で「和解・癒やし財団」の解散を求めて、1人デモを行っている=キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社

 「和解・癒やし財団」(財団)の解散方針を固めた文在寅(ムン・ジェイン)政権が、日本との本格的な協議手続きに入った。

 24日に日本を訪問した外交部のチョ・ヒョン第1次官が25日、日本外務省の秋葉剛男事務次官と会う韓日次官協議で、同問題を提起するものと見られる。外交部は資料を発表し、「今回の協議で、双方は韓日関係の懸案や朝鮮半島情勢などをはじめ、相互の関心事案について協議する予定だ」とだけ明らかにした。

 しかし、同日、チン・ソンミ女性家族部長官が記者団との懇談会で、財団処理問題に関して行った発言から、外交部が言及した「相互関心事案」が財団の解散問題であることが推察できる。チン長官は「(財団の)解散は、すでにほとんど決まっている」とし、「10月末か11月初めには確定し、国民に申し上げることができるのではないかと思っている」と述べた。チン長官はまた「日本と協議する手続きが残っている」とし、「(日本と)経済的状況を綿密に検討しなければならないため、詰めの調整作業に入っている」と述べた。

 2015年12月28日「日本軍慰安婦被害者問題に関する韓日政府間合意」(12・28合意)を受け、財団(2016年7月発足)は日本政府から10億円(当時の為替レートで108億ウォン)を受け取り、被害者34人と遺族38人にそれぞれ1億ウォン(約990万円)と2千万ウォン(約200万円)を支給した。現在、財団には拠出金58億ウォン(約5億8千万円)が残っているが、理事たちの辞任などで財団は10カ月間も開店休業の状態だ。さらに、政府が今年7月に「10億円充当」の名目で103億ウォンの予算を編成しており、文在寅大統領は先月ニューヨークで会った日本の安倍晋三首相に「(財団問題を)賢明に終結させる必要がある」として、解散する方針を伝えた。

 チョ次官が今回の協議で具体的に58億ウォンの処理問題をはじめ、財団の解散に対する韓国の立場をめぐって日本側と意見を交換すると予想されるのもそのためだ。ただし、日本政府はこれまで12・28合意は守られなければならないという立場を崩しておらず、今回の協議で両者が接点を見出せるかは不透明だ。

キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/867263.html韓国語原文入力:2018-10-24 22:50
訳H.J

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