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文大統領「慰安婦問題、外交では解決できない」人権解決法を強調

登録:2018-08-14 23:36 修正:2018-08-15 07:27
慰安婦被害者メモリアルデー記念式 
「人類普遍の女性人権の問題 
韓日外交紛争につながらないように」 
外交解決法の代わりに正義次元でアプローチ 
 
文大統領と抱擁するイ・ヨンスさん 
「追悼碑を見て少しでも恨が解けた」
文在寅大統領と夫人のキム・ジョンスク女史が14日、大統領府迎賓館で開かれた独立有功者および遺族招請昼食会に先立ち、独立活動家の子孫たちと記念写真を撮っている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は14日、日本軍「慰安婦」被害者問題に関し「(韓日)両国間の外交的解決法で解決できる問題だとは思わない」として「私たち自身と日本を含む全世界が、すべての女性の性暴力と人権問題に対して深く反省し、繰り返さないという固い覚醒と教訓にする時に、初めて解決される問題」と明らかにした。

 文大統領はこの日、忠清南道天安(チョナン)の「国立望郷の丘」で開かれた「日本軍慰安婦被害者メモリアルデー」記念式で「私はこの問題が韓日間の外交紛争につながらないことを願う」として「日本軍“慰安婦”問題は韓日両国間の歴史問題にとどまらず、戦時女性性暴力の問題、人類普遍の女性人権の問題」と話した。韓日関係などを考慮して、朴槿恵(パク・クネ)政府時期に結んだ韓日慰安婦合意に対する再協議を要求しはしないが、人権を蹂躪した慰安婦問題に対する日本の根本的な反省を繰り返し促したと見られる。

 また、文大統領は「27年前の今日、日本軍慰安婦被害者の故キム・ハクスンさんが生存者として初めて被害事実を公開証言した。それから30年近い歳月の間、被害者たちの堂々とした勇気ある行動が続き、この意味深い場を作った」として、日本軍「慰安婦」被害者メモリアルデーが国家記念日に指定された背景を説明した。引き続き「被害者たちは自身の苦痛と痛みを昇華させ、この瞬間にも人権と平和を実践していらっしゃる」として「真実を無視した歴史を正し、正義を打ち立てることが私たちのすべき仕事」と強調した。

 文大統領がこの日「慰安婦」被害者問題は「外交的解決法で解決される問題ではない」と明らかにしたのは、「慰安婦」被害者問題を韓日間の外交問題ではなく普遍的な女性人権の問題として扱うという意志を表わしたものと解釈される。また、昨年の8・15祝辞と今年の3.1節記念演説とは異なり、日本政府を直接狙わなかった。真の謝罪と反省をする意思のない日本に対するメッセージは減らす代わりに、韓国政府が、日本軍「慰安婦」被害者メモリアルデーの国家記念日指定▽日本軍「慰安婦」問題研究所発足▽関連教育など後続措置を強化してこの懸案に対して国際社会の評価を受けるという意と見られる。ある大統領府関係者は「日本にさらに根源的な覚醒を促し、韓日関係は未来指向的に進めようという意」と解釈した。

 これと共に、昨年12月27日「韓日慰安婦被害者問題合意検討タスクフォース」(以下TF)活動と1月に発表した政府後続措置の履行方案を巡り進めてきた内部政策再検討を終えて、今後は実践的措置を強調する姿だ。文大統領は「記録の発掘から保存と拡散、研究支援、教育に至るまで体系的で積極的な努力を傾ける」として、韓国政府の役割を強調した。

 一方、文大統領はこの日行事場所に到着するやいなや「慰安婦」被害者イ・ヨンスさん、クァク・イェナムさんと会い抱擁した後、墓地に献花した。イ・ヨンスさんはこの日除幕した追悼碑に言及し「夢か現かわからない。多少なりとも恨が解けるようだ」として「先に亡くなった被害者たちが見守っている。政府は無関心だと思っているだろうから、そうでなかったと必ず伝える」と話した。

 この日の行事で慰安婦被害者を素材にした映画「ハーストーリー」のミン・キュドン監督が愛国歌を先唱し、4・27南北首脳会談の時に公演したオ・ヨンジュン君と天安牙山(チョナンアサン)青少年合唱団が「故郷の春」を、ミュージカル俳優チャン・ユナさんが「カシリ」を歌った。日本軍「慰安婦」問題を扱った映画「帰郷」などに出演した俳優のソン・スクさんは、献詩を朗唱した。

キム・ボヒョプ、キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/857636.html韓国語原文入力:2018-08-14 22:32
訳J.S

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