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コートの上で一つになった南北のバスケットボール選手ら…観客席では「故郷の春」

登録:2018-07-05 06:05 修正:2018-07-05 07:10
女子部は繁栄チーム103対102で勝利、
男子部は平和チームと繁栄チームの引き分け 
南北混成チーム、対話交わしながらの熱い試合を
観客らは力強く応援 
イ・ムンギュ女子代表チーム監督
「アジア競技大会で単一チームの良い結果でるだろう」
4日、平壌の柳京鄭周永体育館で開催された南北統一バスケットボール大会で、南北選手らが手を取り合って共同入場している=写真・平壌共同取材団//ハンギョレ新聞社

 「平和、頑張れ!」「繁栄、頑張れ!」

 北朝鮮・平壌(ピョンヤン)の柳京鄭周永体育館の中で、南北のバスケットボール選手らが二人ずつ手を取り合って入場すると、1万2000席を埋め尽くした観客たちはスティックバルーンを叩きながら力強い歓声で迎えた。

 南側から来た選手たちを歓迎するかのように場内には「お会いできて嬉しいです」の歌が鳴り響き、大型電光掲示板には「南北統一バスケットボール大会の参加者らを熱烈に歓迎します」という文字が現れた。

 15年ぶりに再開された南北統一バスケットボール大会が4日午後、柳京鄭周永体育館で、北朝鮮観衆の熱い応援の中幕を上げた。この日、先に開かれた女子部の試合では、南北選手6人ずつで構成された「平和チーム」と「繁栄チーム」が対決を繰り広げた。白いユニフォームを着た平和チームの選手たちと緑色のユニフォームを着た繁栄チームの選手が一人ひとり紹介される度に、観客らは赤、黄、青のスティックバルーンを叩いて声援を送った。

 この日の試合は国際バスケットボール連盟(FIBA)の規則に合わせて行われた。審判も国際ルールに従い、3審制だった。国内プロバスケットボールのベテラン場内アナウンサー、パク・ジョンミン氏が場内の進行を担当したが、北朝鮮観客の理解のために「版ボール取り」(リバウンド)や「歩き違反」(トラベリング)、「側線」(サイドライン)など、北朝鮮の用語を使用した。「罰入れ」はフリースローを意味する。

 イ・ムンギュ韓国女子代表チーム監督とチョン・ソンシム北朝鮮女子代表チームのコーチが率いた繁栄チームでは、昨シーズン女子プロバスケットボール最優秀選手のパク・ヘジンと昨年のアジアカップ得点王である北朝鮮のロ・スギョンなどが先発メンバーに選ばれた。チャン・ミョンジン北朝鮮女子代表チーム監督とハ・スンレ韓国女子代表チームのコーチが指揮した平和チームでは、韓国の最古参イム・ヨンヒと北朝鮮リ・ジョンオクなどが先発メンバーとして出場した。

 試合開始直後に成功したロ・スギョンの2点シュートに観客は拍手と歓声を送った。観客たちはどちらのチームでも得点すると歓声を上げ、シュートが外れたり、速攻に失敗すれば残念がった。選手たちも会話を交わすなど、自由な雰囲気だった。

 2クォーターからは、吹奏楽団の公演も行われた。「故郷の春」と「オンヘヤ」、「クェジナチンチンナネ」「昭陽江の乙女」などが演奏された。

 繁栄チームでは北側のロ・スギョンと南側のキム・ハンビョルが18点をあげ、勝利をリードした。平和チームでは北朝鮮のリ・ジョンオクが28得点をあげ、大活躍した。繁栄チームが103対102で勝利した。

 イ・ムンギュ監督は「このように意味のある場に居合わせることができて、非常に光栄に思っている。特に南北の選手らが混ざって試合できて、さらに大きな満足感を感じた」と話した。8月のジャカルタ-パレンバンアジア競技大会の女子単一チームの結成に関しては、「同じ顔をしているし、同じ言葉を使う。一緒にプレーすれば、良い結果が出るだろう。同じ民族という大きな枠内で一生懸命準備する」と話した。

 続いて開かれた男子部の試合では平和チーム(ホ・ジェ監督、アン・ヨンビンコーチ)と繁栄チーム(リ・ドクチョル監督、キム・サンシクコーチ)が102対102で引き分けた。帰化した選手リカルド・ラトゥルリーフ(モビス)も平和チームの選手として出場した。終了0.9秒前に繁栄チームの北側選手のチェ・ソンホが同点のブザービーターの3点シュートを決め、観衆の熱狂を誘った。5日には南北の男女代表チームが親善試合を行う。

平壌共同取材団、キム・チャングム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/sports/sports_general/851940.html韓国語原文入力:2018-07-04 23:04
訳H.J

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