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北朝鮮の労働新聞、韓米合同演習に「板門店宣言に逆行する行為」

登録:2018-06-04 06:19 修正:2018-06-04 07:48
「労働新聞」個人名の情勢の解説で 
リムパックなどについて「対話と対決は両立できない」 
「北朝鮮、実際脅威感じている…可視的処置を要求」 
「14日、将官級会談の議題を示唆」
5月28日、慶尚南道昌原市鎮海区鎮海軍港で「2018環太平洋合同演習(リムパック)」に参加する海軍の将兵が仲間と家族に見送られ出港している=海軍提供//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮労働党機関紙「労働新聞」が3日、「リムパック」(環太平洋合同軍事演習・RIMPAC)や乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)など、韓米合同軍事演習について「板門店(パンムンジョム)宣言に逆行する行為」だと指摘した。

 「労働新聞」は同日付の6面に掲載した個人名の「情勢論解説」で、「先日、南朝鮮軍部はハワイ周辺の海上で米国をはじめ20カ国以上が参加する中で行われた『リムパック』合同軍事演習に3隻の艦艇や飛行機、約700人の兵力を派遣した」と指摘した。さらに、「(南側は)8月に行われる『乙支フリーダムガーディアン』合同軍事演習と関連しても、それが予定通り進められると公言している」とし、「軍事的緊張状態を緩和し、戦争の危険を実質的に解消するため共同で努力することにした板門店宣言に逆行する行為」だと強調した。

 同紙は海外メディアを引用し、「(リムパックで)最近は朝鮮を仮想した『海上封鎖』と『海上と水中からの強襲上陸』練習が増えている」としたうえで、「(リムパックの)侵略的性格は隠せない」と主張した。さらに、「歴史を振り返ると、せっかく作られた南北関係改善の良いムードが、結局は冷ややかな対決の霜によって消えなければならなかった悲劇的な事態の背景には、いつも南朝鮮の好戦狂たちが外勢と共に敢行した大規模的な合同軍事演習があった」と指摘した。北側は最近では先月16日、韓米合同空中演習の「マックスサンダー」を理由に、南北高官級会談を(会談)当日に取り消した。1991年2月、平壌(ピョンヤン)で開催予定だった第4回南北高官級会談も、北側がチームスピリット演習などを理由に会談を中断し、8カ月後の10月になってようやく開かれた。

 北側は「対話と対決、平和と戦争練習は絶対に両立できない」とし、「南朝鮮軍部は当然それについて熟考し、分別のある行動を取らねばならない」と警告した。

 ク・ガブ北韓大学院大学教授は「韓米合同演習が始まると繰り返されてきた発言」としながらも、「ただし、これはレトリックではなく、北側が実際に脅威だと考え、(南側に)物理的に可視的な処置を求めているもの」だと分析した。ク教授は「(北側が韓米合同)軍事訓練を全般的に調整する問題を持続的に要求するだろう」と見通した。

 北側は今月1日、板門店の南側地域の「平和の家」で開かれた南北高官級会談では、韓米合同演習の問題は提起しなかった。南側の首席代表のチョ・ミョンギュン統一部長官は会談後「韓米軍事演習の問題は今日の会議で論議されていない」と明らかにした。チョ・ソンニョル国家安保戦略研究所首席研究委員はこれについて、「(北側がこの部分を)明確にしなければならないと考え、個人名で(軍事演習の問題は)解決していないことを示したものと見られる」とし、「14日の将官級会談で韓米合同演習の問題が議題になることを示唆したもの」だと分析した。

キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/847461.html韓国語原文入力:2018-06-03 20:57
訳H.J

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