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北朝鮮、柳京食堂従業員の「北への送還」繰り返し要求

登録:2018-05-29 23:03 修正:2018-05-30 07:21
「北への送還」要求無視は「板門店宣言履行に逆行する犯罪行為」と主張 
6月1日の高官級会談控え、南に対する圧迫兼“議題化”の布石か
2016年4月、従業員13人が“集団脱北”した中国浙江省寧波の北朝鮮式レストラン「柳京」で仕事をしていた残りの従業員7人が平壌で米国のCNNとインタビューをしている=CNN画面キャプチャー

 北朝鮮が「6月1日板門店(パンムンジョム)南北高官級会談」を控え、「朝鮮中央通信」が“論評”の形式で、2016年4月に韓国に来た中国寧波の「柳京」(リュギョン)食堂従業員の「北への送還」を要求した。

 朝鮮中央通信は「保守政権が残した反倫理的問題は至急解決されなければならない」という題名の論評で「南北の間に民族的和解と平和の気流が流れている今、被害者家族をはじめとする我が人民は、期待を抱いて愛する娘たちが帰ってくることを待ちこがれている」と話を切り出した。続けて「民族の和解と団結は、決して抽象的概念ではない」として「過去の保守“政権”時期の極悪非道な同族対決政策によってもたらされた反倫理的・反人道的問題を解決することこそが、その先決条件に他ならない」と指摘した。そして「これは南北関係の持続的な発展と朝鮮半島の平和と統一を望む南朝鮮当局の誠意と意志を示す重要な契機にもなる」と強調した。

 朝鮮中央通信は「朴槿恵(パク・クネ)逆徒の反倫理的犯罪を保護し隠蔽しようとするならば、それは積弊の清算を望む南朝鮮の民心に対する露骨な拒絶であり、板門店宣言の履行に逆行する厳重な犯罪行為」と主張し「正しい処置が必要だ」と注文した。

 これに先立って北側は、1月9日に板門店で開かれた南北高官級会談の冒頭にこの問題を提起したことがあり、6月1日に予定された高官級会談を控えて南に対する圧迫を兼ねた“議題化”の試みと見られる。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/846797.html韓国語原文入力:2018-05-29 22:21
訳J.S

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