文在寅(ムン・ジェイン)大統領と中国の李克強首相は9日、「北朝鮮に一方的な要求ばかりするのではなく、北朝鮮が完全な非核化を実行した場合は、米国を含む国際社会が北朝鮮の体制保障と経済開発など、将来を保障することに積極的に参加しなければならない」という点で一致した。
文大統領は同日、東京の帝国ホテルで行った李首相との韓中首脳会談で、「南北首脳会談と朝米首脳会談で作られた朝鮮半島における平和定着の機会を絶対に逃してはならない」ことで意見の一致を見たと、ユン・ヨンチャン大統領府国民疎通秘書官が伝えた。文大統領は「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の中国大連訪問(7~8日)の事実を事前に通知してくれたことに感謝する」と謝意を表した後、「朝鮮半島の非核化と平和体制の構築に向けて朝米首脳会談が開かれる予定であり、これはまたとない機会であるだけに、必ず成功させなければならない」と述べた。これに対して、李首相は「北朝鮮は完全な非核化に向けた明確な意思を持っており、やるべきことをやっていると思う」としたうえで、「(北朝鮮は)それに見合う米国のフィードバック(反応)を待っている」と述べた。両首脳は北朝鮮の経済開発を支援するためにソウルと新義州、中国を結ぶ鉄道事業を肯定的に検討できるとして、韓中両国間の調査研究事業を先に行う必要性についても共感した
文大統領は微小粒子状物質(PM2.5)問題の解決に関する中国の協力を要請した。彼は「韓中国民が最も関心を持っているのがPM2.5の問題であり、この問題は両国国民の健康に直結する事案であるだけに、両政府が真剣に心配して協力する姿を可視的に示すことが重要だ」と述べた。李首相は「PM2.5の原因は非常に複雑で、まだ正確に分かっていない。韓国と共に研究して実質的に問題を解決することを望んでいる」と答えた。文大統領は、「中国の韓国団体観光客の制限や電気車バッテリーの補助金問題、ロッテマートの売却、瀋陽ロッテワールドプロジェクト早期再開など、昨年の首脳会談を通じて要請していた問題が一つずつ解決されていることについて感謝する」とし、「もう少し早く、積極的に進められることを望んでいる」と述べた。文大統領は、年内の習近平国家主席と李首相の訪韓も要請した。