アラブ首長国連邦(UAE)を公式訪問した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子から「今後韓国企業が石油、ガス、精油分野で250億ドル(2兆6400億円)規模の契約受注が可能だろう」という約束を受けたと、大統領府が明らかにした。
キム・ウィギョム大統領府報道官は26日(現地時間)、記者団に「両国首脳会談(25日)直後、カルドゥン・アルムバラク・アブダビ行政庁長とスルタン・アル・ジャベル国務長官兼アブダビ国営石油会社(ADNOC)社長が文大統領と会い、『ムハンマド皇太子から個別指示を受けてきた』として韓国との関係が特別戦略的同伴者関係に格上げされたことにより、石油、ガス、精油分野で韓国企業が追加で250億ドル分契約を受注できるだろうと先に金額を提示した」と伝えた。現在、韓国がこの分野でアラブ首長国連邦と結んだ契約規模は210億ドルほどだが、文大統領の訪問を機に契約の規模が倍以上(460億ドル)へと拡大したわけだ。
アラブ首長国連邦側は5月、アブダビ国営石油会社が開く精油・石油・化学カンファレンスに韓国企業を招いて契約を結ぶという意志を表明し、少数の企業だけを招待するアブダビ油田探査・開発プロジェクトに韓国企業らを招待することにした。また、アブダビ政府が100%出資した未来エネルギー公社であるマスダル社が、中東・アフリカ・太平洋地域を対象にした海外進出事業に韓国企業らと共同で投資戦略を樹立するという意思を明らかにした。韓国側は、ムハンマド皇太子の要請によって農業分野の協力を強化していくことにした。大統領府関係者は「首脳会談が終わるとすぐ、閣僚たちが皇太子の指示だと言って具体的な金額を言及し、この過程を公開してもよいと言ったが、これは非常に異例なこと」だとし、「それだけ韓国との特別な協力関係を続けていく自信を示したようだ」と話した。