本文に移動

大統領府「朝中関係改善は前向きなシグナル…あらゆる状況を注視」

登録:2018-03-28 05:17 修正:2018-03-28 07:38
「北朝鮮の動き、数日前から把握」 
金正恩委員長の訪中動向把握していた模様 
朝中、公式発表せず口を閉ざし続け 
2000と2004年の金正日総書記の訪中の際も 
北朝鮮に帰国してからようやく公開 
「南北・米朝首脳会談に役立つだろう」
今月27日、中国北京の中心街で大型のベンツが北京駅のほうに向かっている。訪中した金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が乗った車両と推定される=北京/EPA聯合ニュース

 大統領府と政府は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の訪中に関して27日、終日メディアの確認要請にも応えず、北朝鮮特別列車の動きに神経を尖らせた。大統領府と政府関係者たちは同日午前までは「注視している」と明らかにしたが、同日午後、特別列車が北京を離れたという外国メディアの報道以降は、マスコミとの接触すら避けた。

 大統領府関係者は同日午前、記者団に「(訪中した北側関係者が)誰なのかは現在まで確認されていない。北京で行われている状況について、あらゆる可能性を念頭に置いて状況を注視している」と明らかにした。さらに、「北朝鮮側の動きについては、数日前から把握し、注視していた」としたうえで、「しかし、北京に誰が行っているのかは、現在のところ確認されていない」と話した。「あらゆる可能性を念頭に置いている」という同関係者の発言は、金正恩委員長が訪中した可能性を示したものと言える。大統領府参謀たちは同日午後、記者らの問い合わせに「これ以上話せることはない」と繰り返した。

 その一方で、大統領府は「南北首脳会談と朝米首脳会談を控え、朝中間に関係改善が行われたのは肯定的なシグナルと受け止めている」という立場を強調した。4月末の南北首脳会談と5月の朝米首脳会談の主要議題である朝鮮半島の非核化と恒久的平和体制を完成していくためには中国の協力が重要なだけに、今回の北京会同で朝中が最近の緊張感を解消し、友好的な雰囲気を作るのは望ましいということだ。

 大統領府の中ではまた、金委員長の訪中が、最近急進展する朝鮮半島情勢で排除されることを懸念した中国が積極的に動いた結果という分析もある。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が21日「南北首脳会談に続き朝米首脳会談は、会談自体が世界史的なことだ。進展状況によっては南北米3カ国首脳会談につながる可能性もある」と明らかにしたことなどに、中国が刺激された可能性もあるということだ。

 外交部も同日、中国北京から伝わる朝中首脳の動きを注視しながら、動向の把握と金委員長の訪中が事実である場合に備えた分析などに注力したという。同日午後遅く、特別列車の搭乗者が金正恩委員長という報道が出た後も、外交部は「(誰なのかは)分からない」という反応を示した。

 これに先立ち、ノ・ギュドク外交部報道官は定例会見で、北朝鮮の最高位幹部の訪中のニュースについて「韓国政府は関連報道の真偽を含め、関連状況と動向を綿密に把握中で、現在では確認する内容がない」と述べた。外交部関係者らは、2000年に初の南北首脳会談を控えて金正日(キム・ジョンイル)総書記が訪中した時や、2004年の訪中の際も、金総書記が日程を終えて北朝鮮に帰還した後に訪中の事実が公開されたことを振り返りながら「もう少し見守ろう」と話した。

 これに先立ち、外交部当局者は北朝鮮の最高位幹部の訪中と関連し、「一般論的に、6カ国協議の議長国である中国が最近、朝鮮半島で進展事項を望ましいとしながらも、議長国としての役割がないため、北朝鮮との関係改善を望んただろう」とし、「北朝鮮もまた、南北・朝米首脳会談を控えて自分たちのレバレッジ(影響力)を高めるという側面もあるだろう」と分析した。

キム・ボヒョプ、キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/837976.html韓国語原文入力:2018-03-27 21:45
訳H.J

関連記事