チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長を首席特別使節とする対北朝鮮特別使節団が5日、1泊2日の日程で北朝鮮を訪問し、金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長らに会う予定だ。南側の政府関係者と金委員長が会うのは今回が初めてだ。
これまで金委員長は、北朝鮮の最高指導者として外国首脳と会った前例はない。政府関係者と公式に会ったのは、2015年10月に劉雲山・当時中国共産党中央政治局常務委員が唯一だ。彼は北朝鮮労働党創建70周年を迎え北朝鮮を訪問し、金正恩国防委員会第1委員長に会った。当時、金委員長は朝中関係の重要性を強調した。「朝鮮中央通信」は、金委員長と劉常務委員など中国代表団が「相互の関心ある問題について意見を交換した」と報道した。
2013年10月、モンゴルのツァヒアギーン当時大統領は、金正恩体制になった後、海外首脳としては初めて北朝鮮を訪問したが、金正恩・当時労働党第1秘書には会えなかった。代わりに金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長にだけ会って戻った。中国の習近平国家主席の特使資格で昨年11月に北朝鮮を訪問した中国共産党の宋濤対外連絡部長も金委員長には会えなかったという。宗部長は、崔龍海(チェ・リョンヘ)労働党副委員長など北朝鮮の高位関係者たちに会い、中国共産党第19回党大会について説明し帰国したと伝えられた。
2011年12月17日、金正日(キム・ジョンイル)北朝鮮国防委員長の死亡直後である26日、金大中(キム・デジュン)元大統領の夫人イ・ヒホ女史とヒョン・ジョンウン現代グループ会長など弔問団が北朝鮮を訪問し、息子であり喪主である金正恩(キム・ジョンウン)当時労働党中央軍事委員会副委員長に会いはしたが、別途の面談はなされなかった。朝鮮中央通信は、金副委員長が弔問団に謝意を表したと伝えた。
一方、米国の元有名プロバスケットボール(NBA)選手であるデニス・ロッドマンは、個人資格で北朝鮮を訪問し、金委員長と共にバスケットボール競技を観戦したり晩餐をした。彼は金委員長を「私の友達」と呼び、「謙虚だが強力な人物」と評した。彼は2013年9月、12月、翌年1月、昨年6月など計5回北朝鮮を訪問し、金委員長と会うのは3回(2013年2・9月、2014年1月)なされた。