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韓米軍事演習の延期で南北対話に弾み…「双中断」の際には朝鮮半島に平和ムード

登録:2018-01-05 08:13 修正:2018-01-05 09:57
文大統領・トランプ電話会談で 
「安全で成功的な五輪」強調 
 
両首脳、南北対話の局面でも 
「韓米間の緊密協議」の意向固める 
 
トランプ、電話前にツイッターで  
「南北会談は良いこと」上げる
文在寅大統領が4日夜、大統領府官邸でドナルド・トランプ米大統領と電話で話している=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 韓米両国首脳が新年最初の電話で例年の連合軍事演習の延期に電撃的に合意し、平昌冬季五輪を契機に朝鮮半島情勢を対話局面に導いていく土台が設けられた。板門店(パンムンジョム)南北連絡チャンネルの復元とともに、当局会談を準備中の南北関係にも弾みがつくものと見られる。

 4日、大統領府の説明を総合すると、米国側の要請によって行われた同通話で、両首脳は平昌五輪が安全かつ成功的に開催されることに最善を尽くすことで意見が一致した。このため両首脳は、五輪期間中に韓米合同軍事演習を実施しないことに合意し、両国軍が冬季五輪の安全保障に最善を尽くすことにした。これによって通常毎年2~4月に開かれた「キーリゾルブ演習・トクスリ(鷲)演習」は4月以降に実施する可能性があると見られる。

 これに先立ち、文大統領は昨年12月19日、米NBCと行ったインタビューで「韓米合同演習を平昌五輪後に延期することを米国に提案した」と明らかにした。大統領府は同日の電話インタビューで、文大統領が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長の新年の辞の発表後から推進中の南北高位級当局会談が、北朝鮮の核問題解決に向けた米朝対話のムードづくりに役立つだろうという点を説明したと明らかにした。また、この過程で、米国と緊密に協議することを強調したと付け加えた。文大統領のこのような発言は、国際社会の対北朝鮮制裁・圧迫の中で南北対話が行われる場合、ややもすれば韓米協力に亀裂が生じるのではないかという一部の憂慮を払拭させるためのものと解釈される。米国と緊密な協議なしで進められる南北対話は“持続可能性”がないという現実認識も反映されたものとみられる。

 韓米が合同軍事演習の中断を決定しつつ、北朝鮮の追加的な核・ミサイル挑発がない限り、少なくとも3月末までは朝鮮半島に平和ムードが造成されるものとみられる。北朝鮮は昨年11月29日、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星-15」型を発射して「国家核兵力の完成」を宣言して以降、核・ミサイル挑発を中断した状態だ。このような状況が「五輪停戦」(2月2日~3月25日)まで続くなら、自然に中国とロシアが北朝鮮核問題の解決策の一つと主張してきた「双中断」(北朝鮮の核・ミサイル挑発と韓米合同演習の同時停止)状況が演出される。

 この日、両首脳が合同演習の延期の名分に「安全で成功的な五輪開催」を掲げたのも、これを意識したものとみられる。今回の合同軍事演習の延期が「双中断」に向けた事前処置ではなく、平和五輪を作るための「同盟の自発的な決定」という点を強調しようとしたという話だ。韓米両国はこれまで合法的な合同軍事演習と不法な北朝鮮の核・ミサイル挑発を交換することはできないという考えを明確にしてきた。

 この日の電話で、文大統領は朝鮮半島非核化のためにトランプ大統領が確固で強力な立場を堅持してきたことが、南北対話につながるのに役立ったと謝意を表したという。これは、電話を控えてトランプ大統領が自分のツイッターアカウントに南北会談について「良いこと」だと書き込んだ内容と似ている。トランプ大統領は「多くの失敗した『専門家』たちが余計な世話をはたらいたが、私が北朝鮮に対して総体的な『力』を行使するという強力かつ確固たる意志を明らかにしなかったら、今韓国と北朝鮮の間に対話と交渉が進行されただろうか」と強調した。

チョン・インファン、イ・ボニョン、ソン・ヨンチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/826428.html韓国語原文入力:218-01-05 03:08
訳M.C

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