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浦港発「連鎖地震」の恐怖…大学入試は1週間延期

登録:2017-11-16 07:18 修正:2017-11-16 17:14
慶州地震から14カ月目に歴代2位のマグニチュード5.4強震 
大学入試延期「初めての事態」、11月23日に実施
慶尚北道浦項北区興海邑にある商店街の建物の壁が崩れている=浦項/キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 慶州(キョンジュ)地震から1年目に浦項(ポハン)で強い地震が発生し、韓国全土が再び地震の恐怖に包まれた。特に、世界最大の原発密集地域である東南圏で1年間に歴代1・2位の規模の地震が相次いで発生したことによって、連鎖地震に対する懸念の声が出ている。16日に予定されていた大学修学能力試験(日本の大学入試センター試験に相当)は、この日の地震の影響で一週間後の23日に延期された。

浦項マグニチュード5.4地震発生//ハンギョレ新聞社

 気象庁は15日「この日午後2時29分31秒に慶尚北道浦項市北区(プクク)北9キロメートルの地域でマグニチュード5.4の地震が発生した」と発表した。今回発生した地震の規模は、昨年9月12日に発生したマグニチュード5.8の慶州地震に次いで歴代二番目に大きな規模だ。今回の地震が発生する前、同じ地域でマグニチュード2.2と2.6の前震が二回あり、本震が発生した後、マグニチュード2.0以上の余震(最大4.3)が午後8時20分基準で26回も続いた。気象庁は余震が続く恐れがあると注意を喚起した。地質学者は長期間応力が蓄積された東南圏の断層帯に2011年の東日本大地震とその影響を受けた慶州地震が重なり、浦項地震を触発した可能性に注目している。今回の地震が周辺断層に影響を与え、再び連鎖地震を起こしかねないからだ。

 突然の地震により、史上初めて大学修学能力試験(修能試験)が延期された。この日、教育部はキム・サンゴン副首相兼教育部長官の主宰で緊急会議を開き、修能試験を一週間延期することを決定した。キム副首相は午後8時20分に緊急記者会見を開き、「浦項地域の修能試験場14カ所を全数調査した結果、大東高校、浦項高校、浦項女子高校など多数の試験場で亀裂が発生した」とし、「受験生の安全と修学能力試験の公正性を総合的に考慮し、修学能力試験を延期することにした」と明らかにした。教育部はまた、浦項地域の全ての幼稚園や小・中・高校を今週臨時休校することにした。

 この日、浦項をはじめ全国各地では驚いた住民が建物外に避難するなど、混乱が続いた。地震の強度は慶州の時より小さいが、震源の深さが地下9キロメートルと浅いため、振動がはっきりと感じられた。浦項のいたるところで道路が割れ、建物の外壁が崩れて停車していた車がつぶれた。浦項地震の震源地から10キロほど離れた事務室にいたキム・サンジョさん(59)は「什器や本が床に落ちた。乗用車のタイヤがパンクする音が聞こえた。バンッという音だった」と話した。消防庁は地震発生後、全国で軽傷者10人が発生し、63人を救助したと明らかにした。この日午後5時までに地震を感知したと119に通報された件数は全国で7810件だ。

 韓国水力原子力は「震源地から45キロ離れた月城(ウォルソン)原発をはじめ、周辺の原発のうち異常が発生した所は一カ所もなく、すべて正常稼動中」と明らかにした。韓水原は「ただし、月城第1発電所の場合、地震検知警報が作動したため設備を点検中」と付け加えた。

 一方、文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこの日午後、東南アジア歴訪を終えて帰国した直後、大統領府で浦項地震関連緊急首席・補佐官会議を主宰し、「原発だけでなく、様々な産業施設の安全を徹底的に点検せよ」と指示した。これに先立ち大統領府国家危機管理センターは、地震発生15分後の同日午後2時44分、文大統領が乗っていた空軍1号機に衛星電話で報告し、文大統領は4分後に第1付属秘書官を通じてこの事実の報告を受けた。

韓国の歴代地震規模の順位//ハンギョレ新聞社

キム・ジョンス、キム・ミヒャン、ソン・ヨンチョル記者、全国総合(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/819268.html 韓国語原文入力:2017-11-15 23:48
訳M.C(1768字)

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