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駐日大使館国政監査「慰安婦合意で韓国側主張は何一つ完全に実現されなかった」

登録:2017-10-26 22:55 修正:2017-10-27 07:01
パク・ビョンソク議員、駐日大使館国政監査で主張 
「イ・ビョンギ-谷内正太郎、地方で8回秘密会談 
外交長官会見文には韓国の要求で署名なく 
“不可逆的”字句など日本側主張はほとんど受容 
韓国側主張で完全に実現されたことは一つもない」
26日、東京の駐日韓国大使館で開かれた国会外交通商委員会の国政監査で、パク・ビョンソク共に民主党議員が発言している/東京聯合ニュース

 朴槿恵(パク・クネ)政府が「韓日慰安婦合意」を結ぶ過程で、イ・ビョンギ元大統領府秘書室長が日本の首相の外交策士と言われる谷内正太郎国家安保局長と地方で8回にわたり秘密交渉をしたとパク・ビョンソク共に民主党議員が26日主張した。

 パク議員はこの日、東京の駐日本韓国大使館で開かれた国会外交通商委員会国政監査で、関係者数十人をインタビューして明らかになったとして、交渉が徹底的に密室でなされたと述べた。パク議員はこれに先立つ12日、国会外交通商部の国政監査でも似た内容の質問をしたことがあり、駐日大使館の国政監査では一層細部的な事項も公開した。パク議員は、イ・ビョンギ元秘書室長が国家情報院長に在職中だった2015年1月、谷内局長と初めて韓日「慰安婦」合意のための交渉を始め、その後大統領府秘書室長に席を移した後にも会談を継続し、合計8回にわたり谷内局長と秘密会談をしたと公開した。パク議員は、最後の秘密会談である2015年12月22~23日に開かれた第8回交渉で、イ元室長と谷内局長がメモランダム(合意文)に署名したが、ユン・ビョンセ元外交部長官と岸田文雄当時日本外相が同月28日に発表した共同記者会見文には署名がなかったとして、パク議員は、日本は署名を要求したが韓国が拒否したとし「歴史の審判が恐ろしかったのではないか」と話した。

 パク議員は、日本が「慰安婦」合意交渉の過程で合意が「最終的で不可逆的」という表現を入れること、(「慰安婦」被害者について)日本軍性奴隷と表現しないこと、少女像を撤去することを要求したと主張した。韓国は少女像の撤去について「適切に解決する」として半分程度日本側の主張を聞き入れたこと以外には、日本側の主張をほとんど受け入れたと主張した。パク議員は、日本が交渉の最後まで出資金として5億円を固守し、韓国は10億円以上の金額に固執して、結局10億円で決まったと主張した。パク議員は「(韓国は日本側の主張をほとんど受け入れたが)日本は韓国側の主張を全て受け入れたものは一つもない」と話した。

 イ・ビョンギ-谷内会談に大統領府行政官の資格で参加し現在は駐日大使館公使として勤めているK氏を証人に立ててパク議員は質問した。パク議員は「第8回会談で韓国と日本が通訳を含めそれぞれ4人ずつ参加したのではないか」と、合意の細部過程を尋ねたが、K氏は「外交部本部の慰安婦関連タスクフォースで調査を受けたので、調査結果を見れば良いだろう」として即答を避けた。別の駐日総領事にイ・ビョンギ-谷内会談のために飛行機チケットの予約とホテル宿泊など行政的支援をした事実を尋ねると、該当の領事はそのような事実があったと答えた。ただし、この領事は合意には関与していないと答えた。

 パク議員は「慰安婦合意はイ・ビョンギ-谷内密室会談を通してすべて結論が出て、外交部はその面倒を見ただけということであり、それは韓国外交の恥さらしだ」と話した。

 一方、この日ソ・チョンウォン自由韓国党議員は「積弊清算が政治報復になってはならない。実務者が過去にした仕事を逐一掘り起こすのは良くない」と述べ、与党議員とは異なる意見を出した。ムン・ヒサン共に民主党議員は「積弊清算が政治報復になってはならないという点には同意する。だが、真実は糾明されなければならない」と述べた。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/816173.html 韓国語原文入力:2017-10-26 16:26
訳J.S(1725字)

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