登録 : 2017.10.11 06:35 修正 : 2017.10.11 08:33

<「李明博・朴槿恵政府の国情院」捜査、どこまで進行したか>

国家情報院//ハンギョレ新聞社
これまで「李明博国情院」に焦点 
民間人動員した世論操作活動を把握…関与した国情院職員も起訴する方針 
ブラックリスト・放送掌握などの文書の捜査…登場人物の調査、「上部」に照準 
サイバー司令部捜査は証拠収集に主力…日増しに政治攻防、「時間との戦い」 
 
「朴槿恵国情院」も視野に 
官製デモ保守団体の資金支援を捜査 
文化界のブラックリスト究明は避けられず



 全国最大規模の検察庁であるソウル中央地検は、文在寅(ムン・ジェイン)政府発足直後、国家情報院から吹き荒れた「積弊清算」の波に目が回るほど忙しい日々を送っている。長い連休で息を整えた検察は、今週からこれまでの捜査結果を整理し、幾筋かに進められてきた捜査の筋をたどる見込みだ。

 数えきれないほど明らかになった「李明博(イ・ミョンバク)国情院」の違法行為に関して、検察が最終的責任者として李元大統領を調査できるか、また「李明博国情院」を越えて「朴槿恵(パク・クネ)国情院」へと捜査が伸びていくことができるかどうかなどが焦眉の関心事だ。2カ月に渡る捜査期間で、検察の刃がどこまで届いたかを点検してみる。

■相次いで飛び出す「李明博国情院の違法行為」
 これまで検察捜査は、李明博政権時代(2009~2012年)に焦点が当てられていた。国情院改革委は8月21日の「民間人動員の世論操作」事件を皮切りに、「文化・芸術界ブラックリスト」、「放送掌握文書」、「朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長制圧文書」、「政治家・教授ブラックリスト」などについて相次いで検察に捜査を依頼した。国家機関がしたこととは信じられないほど、衝撃的な文書が相次いで飛び出したことで、ソウル中央地検は捜査検事を15人前後に増やした。公安2部(部長チン・ジェソン)と公共刑事捜査部(部長キム・ソンフン)に続き、外事部(部長キム・ヨンヒョン)検事まで追加投入したのだ。被害者が多い「文化・芸術界ブラックリスト」捜査は主に外事部が担当している。

 国情院が作成した、いわゆる「リスト」または「放送掌握文書」などに登場する人物が多すぎて、検察は当分の間、文書に登場する人々に対して基礎調査を行うのに時間を割かなければならないものとみられる。検察は10日にも主要放送局の幹部たちを呼んで調査した。これらの文書の作成者と作成を指示した人々など、いわゆる「上部」にのぼる捜査はその次の手順だ。

■世論操作事件が「糸口」…前・現職職員も処罰
 現在、真相究明に最も近く接近した事件は、一番最初に捜査が開始された「民間人動員世論操作」だ。国情院改革発展委員会(改革委)は「サイバー外郭組織」に関与した民間人チーム長48人を2回にわたって国情院法違反などの容疑で検察に捜査依頼した。検察はこれまで捜査を通じてサイバー外郭組織のおおよその規模や活動内容などを把握したという。

 特に検察は捜査依頼対象から外れていた国情院職員の処罰にも格別な関心を寄せた。数年間、国情院の違法行為が繰り返された理由の一つが「不法でも指示すれば従う」という「魂のない公務員」たちにもあるとみたからだ。検察はこれまでミン・ビョンジュ元心理戦団長を含めて4人の前・現職の職員を拘束した。検察は14日に拘束期限が満了する国情院職員のF氏とC氏を起訴し、犯罪加担程度によって他の国情院職員らと民間人チーム長の一部も一緒に裁判に引き渡す方針だ。

■軍サイバー司令部捜査、また他の「雷管」
 今後、検察捜査は国情院と「ツートラック」で行われている軍サイバー司令部捜査にも焦点が当てられるものとみられる。検察は先月、イ・テハ元サイバー司令部530心理戦団長の自宅を家宅捜索し、電算資料や携帯電話、個人記録、各種の文書などを確保するなど、関連証拠収集に捜査力を集中させている。また、最近軍検察から一部の捜査記録を受け取り、資料の分析作業を進めている。

 問題は時間だ。国情院改革委が来週からまた国情院の積弊清算課題を相次いで発表し、これを検察に捜査依頼する方針だ。「南北首脳会談対話録(NLL対話録)流出事件」など政治的に敏感な内容が含まれたうえ、正しい政党の金武星(キム・ムソン)議員など野党の大物たちも関連しており、検察としては容易でない捜査になるものとみられる。時間が経てば経つほど、李明博元大統領をめぐる政治的攻防が加熱する恐れもあり、検察としては負担でしかない。

■朴槿恵国情院も検察捜査「可視権内」に
 検察のもう一方では、朴槿恵政権の国情院と関連した捜査も進行中だ。ソウル中央地検特殊3部(部長ヤン・ソクチョ)は、パク・ヨンス特別検察官チームから引き継いだ「官製デモ疑惑」を捜査している。大統領府が全国経済人連合会(全経連)を動員し、保守団体に資金を支援したというのが核心となるが、ここでも国情院は欠かせない。検察は全経連とは別途に、国情院もいわゆる「ホワイトリスト」団体に資金を支援したと見ている。イ・ビョンギ元国情院長も特検の捜査で「私たちと志を同じくする団体に対する(資金)支援は以前から行われてきたこと」という趣旨で供述したという。これと別途に、朴槿恵政権当時に国情院が「文化芸術界ブラックリスト」名簿を作成し文化体育観光部に送った事実も、特検捜査で確認されたこともあり、これに対する真相究明も避けられない。

 検察は最近、国情院側に朴槿恵政権時代の国情院の政治工作についても、迅速な捜査依頼を要請したという。李明博国情院に続き、朴槿恵国情院の捜査も既定事実として受け止めているということだ。

ソ・ヨンジ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2017-10-10 22:51
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/813961.html 訳M.C(2459字)


関連記事
  • 오피니언

multimedia

  • most viewed articles
    • hotissue