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「北朝鮮豊渓里の地震、6回目の核実験の影響と見られる」

登録:2017-09-25 03:37 修正:2017-09-25 07:37
北朝鮮の6回目の核実験が行われた豊渓里付近で 
23日午後1時と5時、それぞれマグニチュード2.6、3.2の地震 
国内外の地震機関・専門家「自然地震」と分析 
地体構造の変形・山崩れ・坑道の崩壊の可能性も
北朝鮮6回目の核実験場所の吉州郡豊渓里付近で、9月23日に発生した自然地震(左)と3日の核実験による人工地震(右)の波形。自然地震はP派に比べてS派が優位を示す反面、人工地震はP派が優勢であり、S派は観測されない=気象庁提供//ハンギョレ新聞社

 23日午後、北朝鮮の6回目の核実験場所付近で相次いで発生した規模(マグニチュード)2.6と3.2の地震は、核実験で誘発された強力な地震動が、この地域にこれまで蓄積されてきた地体構造の応力を排出する効果をもたらした結果、発生した可能性があると見られている。気象庁など、国内外の地震観測機関も自然地震ではあるものの、核実験の影響で地震が発生した可能性が高いと分析した。

 気象庁は24日「北朝鮮咸鏡北道吉州郡(キルジュグン)の北北西49キロメートルの地点で、23日午後5時29分16秒(韓国時間)マグニチュード3.2の地震が発生した。震源の深さは2キロメートル前後で、北朝鮮の6回目の核実験場所から北北西方向へ約6キロメートルの地点と分析される」と明らかにした。気象庁はまた、「マグニチュード3.2の地震を精密分析するに先立ち、午後1時43分に同じ地点で規模2.6の地震が発生した事実を発見した」と付け加えた。

 気象庁はこれらの地震が人工地震ではなく、自然地震であると判断した。その根拠として、P派に比べてS波が優勢であり、空中音波観測資料に特異な現象が分析されていない点を挙げた。

 米国地質調査所(USGS)は地震の規模が3.5、震源の深さを5キロメートルと発表し、地震の原因については「自然地震なのか、それとも人工地震なのかは確定できない」と留保的な態度を示した。

 中国地震ネットワークセンター(CENC)は地震の規模が3.4で、震源の深さを0キロメートルと推定し、「爆発による人工地震」である可能性を提起したが、精密分析を通じて、人工地震ではないと修正発表した。

 国連傘下の包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)は、今回の地震が6回目の核実験の影響だと発表した。同機関のラッシーナ・ゼルボ事務局長は、ツイッターに「6回目の核実験直後に発生した第2次地震と23日の2回の地震はいずれも6回目の核実験による『崩壊』などの要因によるものと推定される」と明らかにした。

 延世大学地球システム科学科のホン・テギョン教授は、北朝鮮が核実験を安全に統制するため日中に行ってきた点や、規模が3.2で小さいという点などをあげ、核実験による人工地震ではないと分析した。ホン教授はまた、豊溪里(プンゲリ)は朝鮮半島で地震発生が最も少ない地域の一つであることから、一般的な自然地震の可能性も排除した。ホン教授は「6回目の核実験によって誘発された強力な地震動が、この地域でこれまで蓄積されてきた地体構造の応力の排出をもたらした可能性が高い」と話した。彼は「山崩れや核実験場の坑道の大規模な崩壊も原因になり得る」とし、「実際、人工衛星の干渉映像分析を通じて北朝鮮6回目の核実験直後に核実験場付近の山頂に、最大4メートルほどの変形があったことが確認された」と付け加えた。

イ・グニョン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/812276.html 韓国語原文入力:2017-09-24 22:09
訳H.J(1553字)

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