本文に移動

北朝鮮の李容浩外相「斬首・軍事攻撃の兆し見えれば先制行動に出る」

登録:2017-09-24 21:27 修正:2017-09-25 07:22
李容浩・北朝鮮外相が国連基調演説でトランプ発言批判 
「国連の舞台を金と刃物でチンピラの乱闘場にした」 
「最苦痛司令官、嘘の親分、悪統領」などの原色非難も
北朝鮮の李容浩外相が23日(現地時間)、第72次国連総会で演説している/聯合ニュース

 第72次国連総会出席のためにニューヨークを訪問中の李容浩(リ・ヨンホ)北朝鮮外相が23日(現地時間)、総会の基調演説でドナルド・トランプ米大統領の「北朝鮮完全破壊」など19日の国連演説を強い調子で批判した。李外相はまた、米国などが金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党中央委員長に対する斬首の試みや対北朝鮮軍事攻撃の兆しを見せれば、先制攻撃をするだろうと警告した。

 李外相はこの日午後、ニューヨークの国連本部で行った北朝鮮側の基調演説で「トランプは我が国家の最高尊厳(金正恩委員長)をロケットと結び付けて冒とくしようとしたが、それによって米国全土が我がロケットが向かうことを一層避けがたくするという挽回不可能な過ちを犯した」と非難した。

 李外相は「4日前に神聖なこの国連会議場を著しく困惑させた米国大統領という者の恣意演説に対して論評してから、本論に入ろうと思う」として、このように明らかにした。

 李外相は24分にわたる演説の中で、冒頭の約5分をトランプ大統領批判に割いた。彼は「トランプは自らの妄言で、就任8カ月にしてホワイトハウスを騒がしくそろばんをはじく市場にしたのに続き、国連の舞台まで金と刃物を振り回すことしか知らないチンピラの乱闘場にしようとした」と述べた。

 彼は続けて「トランプのような誇大妄想と思い上がりが重なった精神異常者、米国人にまで苦痛ばかりをもたらす“最苦痛司令官”、“嘘の親分”、悪の大統領だとして“悪統領”と呼ばれる者が、米国の大統領の席を占めている」として、トランプ大統領を露骨に批判した。彼は続いて「手の平ほどの小さな土地(不動産)を手に入れるために、見えすいた脅しとインチキを含む種々の権謀術数を使って生きてきたギャンブラーが、米国の核のボタンを握っているこの危険千万な現実こそが、今日の国際平和と安全に対する最大の脅威になっている」と述べた。

 彼はトランプ大統領が国連基調演説で金正恩委員長について「自殺任務をしている」と皮肉ったことに対して「自殺攻撃を始めたのは他でもないトランプ」として「この攻撃のために米国の罪なき生命が災いを被るならば、それは全面的にトランプの責任になるだろう」と反論した。

 彼は続けて「トランプとしては自分の口から何の話が出て行くか分からなかったのかもしれないが、我々は必ずトランプに、彼がした話以上の災いを、彼が責任を負おうとしてもとうてい負いきれないほどの災いを被るようにするだろう」と主張した。

 彼は現情勢と関連して「米国とその追従勢力が我が共和国の指導部に対する“斬首”や我が共和国に対する軍事攻撃の兆しを見せるならば、容赦のない先制行動で予防措置を取るだろう」としつつも「だが、米国の反共和国軍事行動に加担しない他の国々に対しては絶対に核兵器を使ったり核兵器で威嚇する意思はない」と主張した。

 彼はまた「朝鮮半島事態の本質は、我々(北朝鮮)を敵対視して核の威嚇を加えている米国と、それに対抗して国と民族の尊厳と自主権を守ろうとする我が共和国の間の対決」と主張した。

 彼は続けて「世界最大の核保有国の最高当局者が、私たちに“火と怒り”を覆いかぶせ、“完全破壊”すると暴言を吐くこと以上に大きな核威嚇がどこにあるか」と反問し、「核抑止力を保有することになったのは、まさに最後の選択として取った正正堂々たる自衛的措置」と主張した。

 李外相は「私たちの国家核武力は、徹頭徹尾米国の核威嚇を退けて、米国の軍事的侵攻を防ぐための戦争抑止力であり、最終目標は米国と力の均衡を成し遂げることにある」と述べた。

ニューヨーク/イ・ヨンイン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/812240.html 韓国語原文入力:2017-09-24 09:41
訳J.S(1761字)

関連記事