本文に移動

「障害児の学校をどうか建てさせて…」再びひざまずいた親たち

登録:2017-09-06 23:42 修正:2017-09-07 07:34
今月5日午後、ソウル江西区タプサン小学校で開かれた「江西地域の公立特殊学校新設に向けた住民討論会」で特殊学校設立をめぐり住民たちの賛否意見が行き交うと、障害児の親たちがひざまずいて訴えた。写真=ソウル障害者父母連帯フェイスブックページの画面キャプチャー//ハンギョレ新聞社

 「障害者の子どもたちも教育を受けられるよう、学校を作ろうとしているのです。こうしてひざまずいてでもお願いします。どうかお願いします」

 ソウル江西区(カンソグ)加陽洞(カヤンドン)の旧貢進小学校跡地に設立を推進中の発達障害者特殊学校が、一部住民の反発で難航にぶつかると、発達障害者の子どもを持つ保護者らが反対住民たちの前にひざまずいた。

 5日午後、ソウル江西区タプサン小学校で「江西地域の公立特殊学校の新設に向けた住民討論会」が開かれた。一部の住民たちは「国立韓方医療院を建てるべき」と強く反対の意思を示した。彼らの反対発言が続き、討論会が壁にぶつかる兆しを見せると、障害児童の保護者20人余りが床にひざまずいた。彼らは頭を下げたまま涙を流した。7月6日に開かれた1回目の住民懇談会は、暴言と悪口で中断されたことがある。2013年11月25日、貢進小学校跡地に特殊学校設立の行政予告が初めて公示された。同年12月、ソウル市議会が予算を削減するなど困難があり、計画通りに進まなかった。チョ・ヒヨン教育監が就任した2014年から再び推進された。特殊学校開校の目標時期は2019年3月となっている。

 現在、ソウル江西区・陽川区(ヤンチョング)には、定員104人の知的障害を持つ生徒のための私立特殊学校の 矯南学校がある。定員が少ないため、江西区地域内の発達障害を持つ生徒たちは他地域の特殊学校へ遠距離通学をしている。

 イ・ウンジャ全国障害者父母連帯のソウル支部副代表は「障害のある生徒も学校に行かなければならないではないか」とし、「ソウル江西区にある障害者生徒たちは、10年前から九老区(クログ)にある学校に通っている。江西区に障害者生徒たちが多く、矯南学校では全員収容できない。障害ではなく、生徒を先に見てほしい」と呼びかけた。

 2015年にも障害者の保護者らが施設の設立を哀願し、反対する住民たちの前でひざまずいたことがあった。2015年11月にソウル東大門区(トンデムング)祭基洞(チェギドン)城一中学校内の発達障害者職業開発訓練センターの工事が始まり、地域住民たちは「住宅価格が下がる」といって工事を阻止した。このために工事が無期限中止となった。当時開かれた住民説明会で、地域住民100人余りは、建設反対のプラカードを持って「決死反対」を叫び、障害者嫌悪の発言をぶちまけた。発達障害者の保護者30人余りはひざまずいて涙を流しながら住民たちの説得に出た。発達障害の子どもを抱えた一人の母親が、ショックで病院に運ばれていった中でも「決死反対」を叫ぶ住民の声が続いた。このセンターは昨年6月に完工された。

パク・スジン記者、写真/ソウル障害者父母連帯のフェイスブックの画面チャプチャー(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/809974.html 韓国語原文入力:2017-09-06 21:41
訳M.C(1400字)

関連記事