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李健煕サムスン会長が立った法定…息子イ・ジェヨン副会長の宣告はいかに

登録:2017-08-24 23:48 修正:2017-08-25 08:13
25日午後2時30分、イ・ジェヨン副会長の宣告 
賄賂の有罪・無罪の核心は共謀と不正請託 
朴槿恵前大統領宣告の予告編に
サムスン電子のイ・ジェヨン副会長が今月7日午後、ソウル瑞草洞のソウル中央地裁で開かれた結審公判に出席するため護送車から降りて法廷に向かっている=共同取材写真団//ハンギョレ新聞社

 裁判所が25日、サムスン電子のイ・ジェヨン副会長の運命を判断する1審を宣告する。判決結果は朴槿惠(パク・クネ)前大統領の裁判でも大きな影響を及ぼす見通しだ。

 ソウル中央地裁刑事27部(裁判長キム・ジンドン)はこの日午後2時30分、ソウル中央地裁417号刑事大法廷で、朴前大統領に433億ウォン(約42億円)の賄賂を渡したり、渡すことを約束した疑い(賄賂供与など)などで起訴されたイ副会長など、サムスン前職・現職の役員5人の判決公判を開く。父親である李健煕(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長が9年前に開かれた1審で、イ副会長に経営権を譲ろうとエバーランド転換社債を捨て値で発行した容疑(背任)で無罪を言い渡されたところだ。関心が集まった判決場面のテレビ生中継は、裁判部が受け入れなかったため実施されない。罪の有無と量刑など裁判結果が書かれた「主文」は、裁判の最後に朗読される。7月27日の金淇春(キム・ギチュン)元大統領秘書室長の1審判決は1時間ほど進行され、イ副会長の判決時間もほぼ同じか、さらに長くなる見通しだ。

 イ副会長の有罪・無罪を分ける主要争点は、朴槿恵前大統領とチェ・スンシル氏の「共謀関係」と「不正な請託」だ。イ副会長はチェ氏に213億ウォン(約21億円)の乗馬支援を約束(実際の支給は77億9735万ウォン<7億5千万円>)し、ミル・Kスポーツ財団と韓国冬季スポーツ英才センターに220億ウォン(約21億3千万円)を渡した容疑(贈賄、特定経済犯罪加重処罰などに関する法律の横領)などで起訴された。213億ウォンの乗馬支援の約束が賄賂になるには、朴前大統領がチェ被告と共謀して賄賂を要求し、イ副会長に職務と関連した見返りを与えたという点が認められなければならない。財団拠出金など220億ウォンは、第3者贈賄に該当し、対価性だけでなく不正な請託が必要である。特検チームはイ副会長が経営権承継のために、朴前大統領との3回の単独面談で国民年金公団のサムスン物産と第一毛織合併への賛成、公正取引委員会の合併によるサムスン物産株式処分などを請託したと主張した。一方、サムスン側は「特検が主張する形の経営権承継は必要なく不正な請託はありえず、懸案の解決と乗馬支援などはイ副会長に報告されなかった」と反論している。

 裁判所がイ副会長の様々な容疑のうち「贈賄罪」を認めるかが今回の判決の最大の関心事だ。「朴槿恵-チェ・スンシルゲート」の核心であり、朴前大統領の容疑のうちで最も量刑が重いという点で、政治的・司法的意味合いが大きいからだ。証拠と証人が似ており、賄賂を渡した人と受け取った人に対する法的判断は異なりえないため、イ副会長の裁判の結果は朴前大統領の宣告の「予告編」でもある。ただ、イ副会長が有罪を受けても、実際の量刑は賄賂供与より特定経済犯罪法の財産国外逃避の容疑の認定可否が最も大きな影響を与えるものとみられる。この容疑の法定刑は無期懲役、または懲役10年以上になる。

 イ副会長を起訴したパク・ヨンス特別検事は7日、結審裁判で「この事件の犯行は典型的な政経癒着による腐敗犯罪であり、国民主権の原則と経済民主化という憲法的価値を大きく毀損した」とし、懲役12年を求刑した。一方、イ副会長の弁護人ソン・ウチョル弁護士は「特検は『三人が言えば虎をも作ることができる』という三人成虎の愚を犯した」とし、全ての疑いを否定した。「サムスン賄賂」裁判の1次終着地が「政経癒着」なのか「三人成虎」になるのかが注目される。

キム・ミンギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/808231.html 韓国語原文入力:2017-08-24 22:12
訳M.C(1656字)

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