文在寅(ムン・ジェイン)大統領は17日「来年度の最低賃金の引き上げ決定(時給7530ウォン<約750円>)は、最低賃金1万ウォン(約997円)時代に進む青信号」だとし、「深刻な所得不平等を緩和し、所得主導の成長を通じて人間中心の国民成長時代を開く大きなターニングポイントになるだろう」と述べた。
文大統領は同日、大統領府で開いた首席・補佐官会議で「最低賃金1万ウォンは単に実現を急がれる金額ではなく、人間らしく生きる権利を象徴する」とし、「それだけではなく、経済的効果の面でも直ちに来年度から経済成長率を高める効果を生むものと見られる」と明らかにした。最低賃金の引き上げに反発する財界と保守マスコミに、今回の決定の正当性と効果を強調し、直接反論したものだ。文大統領は2020年までに「最低賃金1万ウォン」を実現すると公約した。
文大統領は「最低賃金1万ウォンの成否は、最低賃金の引き上げによって大きな打撃を受ける小商工人と零細中小企業の負担をどう解消するのかにかかっている」とし、「最低賃金の引き上げによる影響が大きい業種に格別な関心を持ち、あらゆる政策手段をすべて動員してほしい」と参謀たちに指示した。さらに、「小商工人たちと零細中小企業は政府の支援対策を信じて、営業と雇用維持に励み、労働者は生産性向上で報いてほしい」と述べた。国会に向けても「支援対策と関連した法案処理が早急に実現するよう、協力していただきたい」と要請した。