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新政府、朴槿恵政権時代に一方的に強行した成果年俸制を廃棄へ

登録:2017-06-14 03:39 修正:2017-06-14 08:16
政府、16日に公共機関運営委員会を開催 
成果年俸制を廃棄、公共機関評価を変更 
長期的に職務給制の導入を検討 
「公共部門に対する新政府の哲学を反映」
政府の成果年俸制導入に反対する鉄道労組のストが長期化し、昨年10月19日にソウル大学路で公共貨物連帯全面スト勝利民主労総総力闘争決議大会が開かれ、参加者が「労働改悪廃棄、成果年俸制粉砕、腐敗・不法行為・殺人政権退陣」などを要求している=キム・テヒョン記者//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)政権が公共機関の改革課題として推進した成果年俸制の導入指針が結局、廃棄される。企画財政部は16日、公共機関運営委員会(公運委)を開き、「公共機関に対する成果年俸制勧告案」を廃棄することにした。成果年俸制を廃棄した公共機関は支給されたインセンティブ(最大1600億ウォン<約156億円>)を返却する予定だが、公共機関の労組らは、これを非正規労働者の正社員への転換に向けた財源に使うことを求めており、推移が注目される。

 企画財政部の幹部は13日、ハンギョレの取材に対し「前政権で導入された公共機関運営方式に対する問題提起が続いており、成果年俸制導入指針を廃棄する方針」だとし、「16日に公運委を開き、関連内容を議決する予定」だと明らかにした。成果年俸制は現在119カ所の公共機関に導入されており、このうち48機関の場合、労使による合意なく推進され、難航を重ねてきた。

 企画財政部は、公共機関ごとに成果年俸制の導入経過に差がある点などを考慮し、一括廃棄する代わりに、機関別に廃棄案を作成する方向で進めている。労使合意によって成果年俸制を導入された機関は、労使協議を経て就業規則を変更する一方、理事会の議決を経て成果年俸制の導入を強行した機関は理事会を通じて賃金体系を元に戻すということだ。政府はまた、成果年俸制の廃棄を決めた機関に対しては、以前支給したインセンティブ(成果給・1600億ウォン)を回収する一方、導入しなかった機関に対する総人件費の凍結などの罰則も無効化することにした。

 成果年俸制を廃棄する機関はまず、従来の賃金体系に復帰してから、今後、公共部門の賃金体系の再編方針によって職務級制への転換などを検討することになるものとみられる。職務級制は職務の難易度と性格によって賃金が決まる賃金体系を意味する。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は5・9大統領選挙当時、「朴槿恵政権流の成果年俸制には反対する。しかし、単純に年功序列に従って賃金が上がる構造も望ましくない。これからは新たな職務級制を導入することが重要である」と述べた。

 これに先立ち、朴槿恵政権は昨年1月「公共機関に対する成果年俸制勧告案」をまとめた。役員クラスに適用される成果年俸制を全国の公共機関職員を対象に拡大実施する内容だった。政府はさらに同年5月、成果年俸制を導入しなかった機関には総人件費の凍結、経営評価における罰点など不利益を与える内容で「成果年俸制優秀機関インセンティブ及び未履行機関に対する不利益提供案」を作り、成果年俸制の導入を推し進めた。これによって多くの公共機関で労使による合意もなく成果年俸制が導入されており、これに反発する労組のストと訴訟などが続き、摩擦が生じた。労働基準法は労働者に不利な内容に就業規則を変更する場合、労働者過半数の同意を得るよう規定している。

ノ・ヒョンウン、パク・テウ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2017-06-14 01:56

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/798707.html 訳H.J(1388字)

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