本文に移動

大統領府反腐敗秘書官室の先任行政官、過去の履歴が問題に

登録:2017-05-30 21:19 修正:2017-05-31 08:37
朴槿恵政権時に統合進歩党解散に参与
李明博の内谷洞私邸安値買入事件で「嫌疑無し」を主張
キム&ジャンの弁護士として加湿器殺菌剤製造会社を弁護
昨年10月7日、ソウル汝矣島の国会正門前で開かれた加湿器殺菌剤犠牲者の故キム・ミョンチョン、キム・ヨンスク氏の追悼祭と記者会見でキム・ミョンチョン氏の娘キム・ミラン氏が父親の遺影を持って発言している=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 公安検事とキム&ジャン法律事務所の弁護士を経て最近大統領府民政首席室傘下の反腐敗秘書官室先任行政官に内定したイ・インゴル弁護士の過去の履歴が問題になっている。大統領府反腐敗秘書官室は検察・警察など査正機能を統括する所だ。

 イ行政官は朴槿恵(パク・クネ)政権初期の2013年9月、法務部に設置された「違憲政党・団体関連対策 TF(タスクフォース)」に所属し、統合進歩党の利敵性を主張する論理開発に参加した。朴槿恵政府の代表的な「民主主義退行」事例に挙げられる政党解散に寄与したわけだ。李明博(イ・ミョンバク)政権時代の 2011年にはソウル中央地検公安1部に所属して「旺載山(ワンジェサン)」事件を捜査した。拘束起訴された 5人のスパイ罪などは認められたが「民革党以来最大規模の反国家団体」とした捜査結果とは異なり、反国家団体容疑は無罪宣告を受けた。

 2012年2月最高検察庁中央捜査部研究官に抜擢された彼は、李明博大統領一家の内谷洞(ネゴクトン)私邸地安値買入疑惑事件で嫌疑無しを主張した。特に関連者を背任罪で起訴すべきだというソウル中央地検捜査チーム 4人とこれに反対する最高検察庁中央捜査部側の4人が集まった「8人会議」に参加して強く嫌疑無しを主張し、結局ソウル中央地検捜査チームは最高検察庁の圧迫で起訴を放棄した。しかしその後、イ・グァンボム特検チームによりキム・インジョン処長などが起訴され、イ大統領私邸建築過程で国家に損害を与えた事実も明らかになった。

 2016年に検察に辞表を出したイ行政官は、大型ローファームであるキム&ジャンに入社し、加湿器殺菌剤製造会社の代理人として活動した。加湿器殺菌剤事件は製造社が被害事実を長期間無視して社会的に指弾を受けた事件であり、公的倫理意識の重要な民政首席室の公職者が製造会社を弁護したことは批判されるべき部分である。イ行政官が所属していたキム&ジャンが、これまで歴代政権において公職者を輩出する方式で影響力を育ててきたという点も注視すべき点だ。

キム・テギュ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力: 2017-05-26 21:15 

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/796443.html  訳A.K

関連記事