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5月とセウォル号のかけらを継ぐ…市民参加「癒しのパッチワーク」

登録:2017-05-01 04:04 修正:2017-05-01 07:29
5・18団体・セウォル号遺族が一緒に行った 
「one heartキルトパフォーマンス」 
20以上の団体・500人以上の市民が色とりどりのチョガクポク作り 
作家のキムシン・ユンジュ氏、 
「個人の痛みが『一つの心』となり癒やされる」 
今月29日午後、国立光州アジア文化殿堂・トラベルラウンジで行われた作家のキムシン・ユンジュ氏の「光州市民と共にするone heartキルトパフォーマンス」に参加した5・18遺族会のメンバーらが完成したチョガクポを見せている=チョン・デハ記者//ハンギョレ新聞社

 「花を見てカササギが飛んできた」

 パク・スングムさん(78)はチョガクポ(小切れ布を縫い合わせて作った風呂敷)の中に一針一針花と鳥を縫い付けた。青、黄色、緑の生地の上に咲いた花に、パクさんの涙が滲んでいた。1980年5月、高校3年生だった息子は今、光州市(クァンジュシ)北区(プクク)雲亭洞(ウンジョンドン)にある国立5・18民主墓地で眠っている。彼は「息子が咲かせられなかった花を咲かせてあげたい」と話した。

 今月29日午後、国立光州アジア文化殿堂で行われたキルト作家のキムシン・ユンジュ氏(47)による「光州市民と共にするone heartキルトパフォーマンス」に5・18遺族会の母親たち約10人が参加した。彼女らは、かすみがちな目をこすり、針に糸を通して細かく縫い上げながら、チョガクポに模様を縫い付けていった。イム・クムダンさん(85)も、息子に先立たれてから37年間の“悲しみ”をチョガクポに込めた。「この赤は血で染まった光州だよ。その中に黄色の種をまいた。花が咲くように。平和の花が…」

セウォル号遺族のキム・ヘギョンさん(43・右)が今月29日セウォル号光州市民喪主会のメンバーたちと共にチョガクポを完成した後、見せている=チョ・ジェヒョン映画監督提供//ハンギョレ新聞社

 セウォル号遺族のキム・ヘギョンさん(43)も同日、この場を訪れ、小さなチョガクポを完成させた。京畿安山市(アンサンシ)の檀園高校2年5組の故パク・ホンレ君の母親である彼女は、チョガクポに9つの花を縫い付けた。「いまだ遺体が見つからない行方不明者9人の家族にすまない気持ちを込めました。その方たちが早く家族のもとに帰るのを願っています」。5月の母親たちは同日、キムさんが渡したチョガクポを、自分たちの“作品”とつなぎ合わせた。「セウォル号」と「5月」はパッチワークを通じて「セウォル5月」へとつながった。

パク・スングムさん(78)が今月29日、セウォル号遺族の母親が作ったパッチワークを5月の母親たちが作ったチョガクポと縫い合わせている=チョン・デハ記者//ハンギョレ新聞社

 5・18団体、セウォルホ光州市民喪主会、市民自由大学、市民プラットフォーム「ナドゥル」、光州路の会員、光州高麗人村の同胞と後援者、労働団体など20団体あまりと中高校生など約500人が、先月29日までここで色とりどりの布を切ってチョガクポを作った。友達と参加したイム・イランさん(18・高校2)は「暗闇の中で希望を見つけていく姿を表現してみた」と話した。

光州出身で米国ニューヨークと韓国を行き来しながらパッチワークを通じて個人の傷を社会的に治癒する大衆参加芸術作品活動を行ってきた作家のキムシン・ユンジュ氏=チョン・デハ記者//ハンギョレ新聞社

 キムシン氏は5月13日、市民たちが作ったチョガクポを繋ぎ合わせるイベントを開く。小さなチョガクポは横20メートル・縦10~15メートル程度の大きなチョガクポに生まれ変わる。「自分の(傷ついた)心を繋いて、他人のチョガクポ(心)と手を取り合って、世の中へとつなぐのです。個人の痛みが『一つの心』となり、社会的に癒されていきます」

今月29日午後、国立光州アジア文化殿堂・トラベルラウンジで行われたキムシン・ユンジュ氏の「光州市民と共にするone heartキルトパフォーマンス」に参加した市民らがチョガクポを作っている=チョン・デハ記者//ハンギョレ新聞社

 キムシン氏は5・18前夜祭行事推進委員会に、5月17日夜、旧全羅南道道庁の建物に市民たちが作った大きなパッチワークを垂らすことを提案した。「歴史を胸に抱き、新しい日を切り開いていこうという意味です。後ろからチョガクポを証明で照らすと、どのステンドグラスよりも美しいです」

光州/チョン・デハ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/792874.html 韓国語原文入力:2017-04-30 18:56
訳H.J(1979字)

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