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[ニュース分析]変わらぬ「文在寅大勢論」…安哲秀風が強くなればわからなくなる局面

登録:2017-04-03 23:35 修正:2017-04-04 03:23
安哲秀、文在寅との支持率格差縮め 
「行き場を失った」保守票吸収の兆候 
文在寅の足元まで追いつけば 
終盤で「一本化暴風」の見通し 
「政治は可能性の芸術」 
「バラの大統領選」、霧注意報発令
국민의당 대선주자인 안철수 전 대표가 2일 오전 서울 장충체육관에서 열린 서울·인천지역 순회경선 합동 연설회에서 손을 들어 인사하고 있다=강창광 기자//한겨레신문사

 共に民主党と国民の党が3日と4日に大統領選候補を相次いで選出し、文在寅(ムン・ジェイン)民主党候補と安哲秀(アン・チョルス)前国民の党代表、洪準杓(ホン・ジュンピョ)自由韓国党候補、劉承ミン(ユ・スンミン)正しい政党候補、沈相ジョン(シム・サンジョン)正義党候補の5者構図が事実上確定した。「文在寅大勢論」が続く中、安哲秀前代表の急浮上、中道・保守の票心のゆくえと候補を一本化するかどうかなどが「バラの大統領選挙」の構図を分ける主要な変数だ。

■文在寅大勢論は続くか

 文在寅候補が堅固な支持率を守っているが、安哲秀前代表は大統領選の構図が確定し勢いに乗る様子だ。安前代表は韓国ギャラップが先月28~30日、全国の有権者1010人を対象にした「5者対決」世論調査で29%を記録し、文候補との格差を縮めている。民主党の安煕正(アン・ヒジョン)忠清南道知事を支持した派や中道派、朴槿恵(パク・クネ)前大統領の拘束などで「行き場を失った」大邱(テグ)・慶尚北道の50~60代などの保守層を安前代表が一定部分吸収するものとみられる。ギャラップの関係者は「自由韓国党の代表候補が個人的好感度が高くないだけに、保守層の立場からすると“代案”として安哲秀前代表に関心を示している」と解釈した。保守派候補に勝算がないからには他の候補を支持するという“死票心理”が作用する可能性もあるということだ。結局、民主党候補の確定によってこぼれ落ちた安煕正知事の支持層と、壊滅の危機に直面した保守の民心を誰がどれほどより受け止めるかがカギであるということだ。“戦略投票”に出る全羅道の民心のゆくえにも関心が集まっている。国民の党の関係者は「これまで政権交代の当為性のために『可能性が高い』文在寅の支持率が高かったが、最近、安哲秀の競争力が確認され、全羅道の民心が戻ってきている」と主張した。

国民の党の安哲秀前代表と共に民主党の秋美愛代表が今月3日、済州道済州市奉蓋洞の済州4・3平和公園であいさつしている/聯合ニュース

■「二者構図」は実現するか

 “不動の1位”の文在寅候補の相手が安哲秀前代表になるということには異論がない。しかし、支持率の格差が大きく開いている状況で安前代表がこれを約30日間で追いつくことができるかは未知数だ。二者対決が実現するには、越えなければならない峠が多い。一応、自由韓国党の洪準杓候補が2桁の支持率を占有すれば、今回の大統領選挙は“有意味な”支持率を保有する文在寅-安哲秀-洪準杓の事実上「三者構図」で行われる可能性が高い。洪候補が「朴槿恵同情世論」と「保守危機感」を背負って保守陣営を結集するだけに、相対的に安哲秀候補の支持率が蚕食される可能性が高い。洪候補は、劉承ミン候補の正しい政党を吸収統合するという目標を立てているが、劉候補は「放棄はない」として完走の意思を表明している。安哲秀候補が勢力を育てるために正しい政党と連携するシナリオも描くことができるが、これは全羅道をはじめとする安哲秀支持層の反発などの逆効果を招きかねない。それでも大統領選終盤に入り、文在寅-安哲秀候補の支持率の差が「薄氷」につながる場合、どんな形であれ手を取る場合もあるという見通しは依然として弱まってはいない。文候補を孤立させようとする「非文(在寅)連帯」の試みもまた、変数として残っている。キム・ジョンイン元民主党議員は5日、大統領選出馬を宣言する予定だ。彼はホン・ソクヒョン前中央日報・JTBC会長、チョン・ウンチャン元首相などとともに「第3地帯陣営」を広げ、安哲秀中心の非文候補一本化を打診するものと伝えられている。明知大学のシン・ユル教授は「政治は“可能性の芸術”だ。改憲の約束などの名分が作られれば、(文在寅に対抗した)候補の一本化が行われる可能性もある」と話した。

チェ・ヘジョン、キム・ナムイル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/789160.html 韓国語原文入力:2017-04-03 22:15
訳M.C(1826字)

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