なにげなく捨てたたばこの吸殻が原因で、物流会社の職員がややもすると巨額を支払う羽目になりそうだ。
昨年、51億ウォン(5億円)あまりの被害が出た物流倉庫火災の原因は同社職員が捨てたたばこの吸殻であるとの判断が下された。当時、この会社は火災保険が満期を過ぎていて補償を受けられない状態であり、たばこの吸殻を捨てた職員に対し巨額の損害賠償を請求する可能性もある。この職員は控訴している。
清州(チョンジュ)地方裁判所刑事3単独(裁判長ナム・ヘギョン)は、たばこの吸殻をうっかり捨てて火災を起こした疑いで起訴されたC氏(32)に罰金1千万ウォン(約100万円)を宣告したと30日明らかにした。2015年3月18日午後7時頃、清州市玉山面(オクサンミョン)にある物流倉庫で火災が発生し、倉庫内にあった健康食品など51億5800万ウォン(約5億円)相当を燃やした。火災の10数分前に同社の工場棟物品保管倉庫入口前でたばこを吸って、吸殻の火種を指ではねて消そうとしたC氏が火災を起こした疑いを受けている。裁判所は、たばこの吸殻の残った火種が周辺の段ボール箱に燃え移ったために火災が起き、巨額の被害が出たと判断した。だがC氏はたばこの吸殻が火災の原因であるとは断定できないとし控訴した。
問題は、C氏が巨額の損害賠償をしなければならない可能性もあるということだ。この物流会社は、当初火災保険に加入していたが、火災当時には契約期間が満了し保険金を受け取れない状態であった。裁判の結果によっては、火災で被害を受けた会社側がC氏を相手に巨額の損害賠償訴訟を請求することもありうる。