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「迷惑儀典」ファン・ギョアン首相、今度は大統領級の礼遇を要求

登録:2016-12-15 23:54 修正:2016-12-16 06:41
首相室、国会議長への訪問前に要請 
公用車でKTX乗り場への進入から 
五松駅のバス停での公用車不法停車まで 
今年に入って3回目の「儀典偏執症」に非難 
首相室「権限代行として考慮を要請しただけ」
黄教安大統領権限代行首相が14日午後、ソウル汝矣島の国会議事堂を訪問し歓談会場の外に迎えに出たチョン・セギュン国会議長と握手を交わしている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領弾劾訴追案成立後、大統領代行の権限を過度に行使しているという指摘を受けている黄教安(ファン・ギョアン)首相が国会を訪問し、大統領級の儀典を要求したという事実が明らかになった。

 首相室は14日、チョン・セギュン国会議長との面談を控えて議長室と儀典問題を論議し、大統領権限代行としての訪問という点を考慮してくれるよう要請した。国会の関係者は「大統領に準ずる儀典を用意してほしいという要求として受け止めた」と話した。大統領が国会の施政演説などの日程で公式訪問する時は国会本庁2階の車両下車線まで事務総長が出迎え、国会議長は2階の回転ドアの内側で待ち、大統領を迎える。国家元首に対する立法府の首長の礼遇だ。首相が国会を訪問する時は国会事務処が動く別途の儀典はない。

 国会議長室は「大統領に準ずる儀典」は用意しなかったが、権限代行にふさわしい礼遇は行った。国会事務処立法次長が国会本庁2階の回転ドアの内側で黄首相を出迎え、チョン・セギュン国会議長が3階の接見室の前で黄首相を迎えた。大統領クラスではないが、黄首相はひとまず「儀典の格」を上げることには成功したことになる。

 黄首相は以前にも過度な儀典で問題を醸したことがある。今年3月、黄首相は官用車のエクースに乗ってソウル駅のKTX列車の目の前まで直行した。公式日程がなかった3月20日夕方、彼を乗せた公用車がソウル駅の乗り場まで進入したのだ。警護員が列車の時間に合わせて走ってくる乗客たちを阻止するなか、黄首相は官用車から降りて特室の客車へゆっくり乗り込んだ。

 国民の「朴槿恵大統領退陣・弾劾」要求が日増しに高まった先月28日には、忠清北道五松(オソン)駅で黄首相を待っていた公用車が市内バスのバス停に不法停車するという事態も起こった。同日午後8時20分、首相室は停留場に停車していた市内バスを他所に移動させ、4台の公用車をその場に停車させたと地域メディアの「忠北inニュース」が報道した。バス停には市内バスのみ停車することができ、一般車両が一時停車しても過料を払わなければならない不法行為だ。この日、黄首相を乗せるための首相室儀典車両は30分近くバス停に不法停車し、バスがどこに来るのか分からずバス停でただ待っていた市民たちは寒さに震えなければならなかったと「忠北inニュース」は報道した。先月30日、共に民主党のイ・ジェジョン代弁人は「首相は市民の空間を奪い、市民は寒さの中で足止めされた。文字どおり『皇帝儀典』、『迷惑儀典』にほかならない」とし、「ろうそく集会の民心は眼中にもなく、特権意識に満ちた黄教安首相は頭を下げて謝罪すべきだ」と指摘した。

 首相室は15日、国会訪問の際の儀典問題と関連して「国会儀典質と電話で話し『国会訪問に関する儀典は国会で決定すること』という点を明確にし、『今回の訪問は大統領権限代行として国会議長に対する挨拶訪問という点を考慮してくれること』を要請しただけ」と明らかにした。首相室関係者は「五松駅過剰儀典」問題について「警護などに問題がない範囲で市民の不便を最小化するよう努力する」と話した。

キム・テギュ、チョン・インファン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/774819.html 韓国語原文入力:2016-12-15 22:35
訳M.C(1684字)

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