朴槿恵(パク・クネ)大統領が再び検察の調査の時限を拒否し、検察による大統領対面調査が引き延ばされている間、チェ・スンシル氏(拘束)は国政壟断に広がった大統領府の文書流出や人事介入などに関連し、朴大統領の責任を軽減する供述を一貫して行っていることが確認された。
17日、検察特別捜査本部がチェ氏に文書を渡したチョン・ホソン前大統領府付属秘書官(拘束)に公務上秘密漏えいの容疑を適用し、朴大統領との「共犯関係」を積極的に反映すると伝えられている中、チェ氏は検察の調査で「演説文のうち、曖昧な一部の表現に対してのみ『依頼』を受けて『意見』程度を伝えた」と供述したという。特にチェ氏は「一部の演説の文言の修正」を認めるだけで、公務上機密にあたる外交・安保に関連する書類の閲覧や政策調整などには関与したことがないと主張しているという。チェ氏は「そのようなことは私とは関係がない。朴大統領は多くの仕事をされているのに、その内容を私が一つ一つ見て検討する時間も能力もない」と主張したという。そして「大統領が自分の心情を表わすために苦心して作った演説文の表現や単語の選択などについて(チョン前秘書官を通じて)部分的に依頼を受ければ、『私はこう思う』という程度だけチョン前秘書官に伝えた」と話したという。演説内容の方向性や骨組みではなく、朴大統領の「真正性」をもっと表現できる別の表現を「推薦」しただけだという主旨だ。朴大統領はこれまで「胸が燃えるように痛む気持ち」など、自分の感情を加減なく表した表現をよく使ったが、自分の役割はこの程度に限られていたという主張だ。しかし最近、検察はチョン前秘書官を調査する過程で、チェ氏が憲法上の最高政策審議機構である国務会議の日程などをチョン前秘書官と打ち合わせていた事実などを確認している。
チェ氏はまた、文化体育観光部長官・次官、大統領府教育文化首席秘書官などの人事やミル・Kスポーツ財団の人事にも介入したことはなく、「チャ・ウンテクが推薦した人事には私は無関係だ」と否定しているという。チェ氏は検察で「すべてチャ・ウンテク自身が知っていた人物を推薦したもの」とし、アン・ジョンボム前大統領府政策調整首席秘書官がチャ氏は知っていても自分は知らないと言った点を強調したという。一方、チャ氏は検察の調査で「チェ氏が長官などを推薦してほしいと言うので推薦した。私も自分が推薦した人が実際になって驚いた」と供述したという。
大統領の海外歴訪事業や大企業の広告を一手に担う新生広告代理店のプレイグラウンドとダブルKなど、検察がチェ氏の借名所有ということで事実上結論づけた会社などについても、チェ氏は「絶対に私の会社ではない」と主張しているという。チェ氏は「Kスポーツ財団など、大統領が良い志でされようとした事業に、コ・ヨンテなどが何かやってやろうと「プラスアルファ」のように支援要請して私に事業計画書を見せ続けた。すべて失敗すると、今になって全部『チェ・スンシルの会社』であるかのように言っている」と悔しがったと伝えられている。