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梨花女子大、教授と学生5000人デモ…「特恵入学・学事管理究明は始まったばかり」

登録:2016-10-20 01:29 修正:2016-10-20 08:00
「財団改革」叫び、構内行進 
来月、連合デモも予定通り行う計画 
「本館占拠した学生たちの安全の保障を」
チェ・スンシル氏の娘のチョン・ユラ氏をめぐる入学・学事管理の特恵に対する議論が起こった梨花女子大学の教授らが19日午後、大学本館前でチェ・ギョンヒ総長の退陣を要求するデモを行った後、本館占拠座り込みを行ってきた学生たちを慰労している=キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 19日、梨花女子大学のチェ・ギョンヒ総長が辞意を表明し、「体育特技者と関連した入試や学事管理において特恵はなかった」と明らかにしたが、チェ・スンシル氏の娘のチョン・ユラ氏(20)の特恵入学をめぐる疑惑はほとんど解消されていない。

■教授や学生は「闘争続ける」

この日午後3時30分頃、梨花女子大学本館前に教授非常対策委員会所属の教授約250人や学生約5000人が集まった。デモを主催した梨花女子大のキム・ヘスク教授(哲学)は「計画していた要求事項3つのうち総長の辞任は受け入れられた。しかしまだ道は遠い。本館を占拠した学生たちの安全が保障されなければならず、梨花女子大学財団を改革しなければならない」と主張した。デモに参加したパク・ギョンミ教授も「政権の最も醜悪な部分と結託したという不正疑惑は依然として残っている。その部分に対して目を見開いて朴槿恵(パク・クネ)政権とチェ総長の周辺がどのようにしてきたのかを見守る」と話した。教授と学生たちは「対話の精神を実現した学生の安全を保障せよ」、「梨花の未来のため、支配構造を改善せよ」などのスローガンを叫んだ後、40分間にわたり構内を行進した。教授と本館を占拠していた学生は、抱き合って涙を流しもした。デモを終えた学生たちは83日間座り込みをしていた本館に戻った。学生たちは本館占拠を解除するかどうかを議論しているという。本館占拠座り込みに参加している学生は「チェ・ギョンヒ前総長の辞任に対する梨花人としての立場表明」を発表し「不正入学者の入学取り消し、関連者の処罰など本人が責任を負うべき事項に対し確実に責任を負うことを要求する」と明らかにした。教授協議会は来月3日に予定されている教授、学生、教職員の連合デモを予定通り行う計画だ。

 チョン氏に単位特恵を与えたという疑惑が浮上している衣類学科がある生活環境館の1階には、学生が貼った壁新聞とポストイットが日々増えている。この建物の3階に設けられた「衣類ハンプリ(恨を晴らすこと)ゾーン」には「誠実さが一番大事と言っていたのに」、「徹夜した結果がこれですか?」というような内容の付箋が壁いっぱいに貼られていた。

■財団調査、教育部調査は続く見込み

 チェ総長は辞任したが、チョン氏の疑惑に関連する調査はこれからだ。梨花女子大学財団は近く特別調査委員会を立ち上げ、チョン氏をめぐる各種の疑惑を調査する予定だ。学校関係者は「調査結果によって再発防止対策を立てることになるだろう」と話した。

 教育部と監査院レベルの調査も予定されている。教育部は18日、大学を指導監督できる権限に基づき梨大に対する本格調査に入ったと明らかにした。教育部関係者は「現在、梨大から特恵疑惑と関連した資料の提出を受けているところであり、特定監査を実施するかどうかは今後資料を検討して決める」と明らかにした。ファン・チャンヒョン監査院長も「(教育部の)監査の結果を見て監査を開始するかどうか判断する」と明らかにしている。梨大教授協議会は、告発など法的措置を取るかどうかはまだ決定していないと明らかにした。

 梨大内部の衝突問題の発端は、7月に開始した生涯教育単科大学の設立推進問題だった。当時、抗議した学生たちから教職員を保護するという名目で約1600人の警察力が学内に投入され、学生たちは長期座り込みに入った。約1000人に及ぶ教授および教職員の中では総長辞任要求をめぐって意見が分かれたが、最近チョン氏に対する入学や学事管理の特恵疑惑が浮上し、教授らの意見も退陣の方向に急激に転じ始めた。ある教授は「チョン氏事件の後、学生たちの顔を見て授業することも辛かった」と話した。梨大130年の歴史で最大の危機を脱するためには、チョン氏に関連する疑惑についてはっきりと真相究明を行い、問題が明らかになった場合、関連者に責任を問わなければならないという指摘が出ている。

コ・ハンソル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/766461.html 韓国語原文入力:2016-10-19 20:01
訳M.C(1921字)

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