登録 : 2016.10.20 01:20 修正 : 2016.10.20 06:51

検察が明らかにしたロッテの犯罪金額は348億円 
検察の捜査でトップ一族の背任・横領など不正が明るみに 
トップの秘密資金、第2ロッテワールドの許認可不正は明らかにできず

ロッテグループの辛東彬会長が9月20日、ソウル市瑞草洞のソウル中央地検で検察の調査を受ける前に記者団の質問に答えている=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社
 3755億ウォン(約348億円)。

 6月から4カ月あまりロッテを捜査してきた検察が19日明らかにしたトップ一族の犯罪金額だ。辛東彬(シン・ドンビン、重光昭夫)ロッテグループ会長一家は、給与横領、仕事の集中発注などで私利を得るのに奔走した。「ベールに包まれた企業」ロッテが、創社以来検察の捜査を受けたのは今回が初めてだ。しかし、当初期待したトップ一族の秘密資金を明らかにすることはできず、第2ロッテワールドの許認可不正疑惑などに対する捜査にも着手できなかった。

■ロッテを総括する辛東彬会長の容疑は

 ソウル中央地検ロッテ捜査チームはこの日、ロッテグループの辛東彬会長と辛格浩(シン・ギョクホ、重光武雄)総括会長、辛東主(シン・ドンジュ、重光宏之)前ロッテホールディングス副会長、辛英子(シン・ヨンジャ)ロッテ奨学財団理事長、辛格浩総括会長と事実婚関係にあるソ・ミギョン氏などトップ一族5人を含め、政策本部幹部、系列会社代表など24人を起訴したと明らかにした。

 まず検察は、ロッテグループの責任を持つ辛会長に508億ウォン(約46億8000万円)の横領と1249億ウォン(約115億円)の背任容疑を適用した。辛前副会長とソ氏と娘のシン・ユミ氏は、2005年から今年まで何も働かずにロッテグループの系列会社に名前だけを載せておき、508億ウォンの給与を受け取っていた。検察は、辛会長が他の一族に経済的利益を提供し、経営権承継過程について支持を得るために無労働給与の支給を総括指示したと見た。

 また検察は、辛会長が経営の失敗を揉み消すために系列会社間の不法支援を指示したと明らかにした。捜査の結果、辛会長は不良化したロッテピーエスネットの有償増資に他のロッテ系列会社を動員する方法などで471億ウォン(約43億4000万円)の損害を与えたことが明らかになった。また、辛英子理事長とソ氏親子が運営する会社にロッテシネマ映画館の売店運営権を安値で渡し、会社に778億ウォン(約71億7000万円)の損害を負わせた。

 検察は先月26日、辛会長に対する勾留を請求したが、裁判所は「主な犯罪容疑に対する法理上の争いの余地などを考慮した際、勾留の事由と必要性、相当性を認定し難い」とした。検察関係者は「今後(令状再請求の検討のために)辛会長に対する補完調査があるが、立件が容易でない部分があるため、現在の状態で捜査結果を発表することになった」と明らかにした。

■秘密資金造成などトップ一族の不正は深刻

 検察の捜査結果では、ロッテのトップ一族の「企業私物化」は深刻なレベルだった。辛総括会長には、辛会長とともに辛前副会長とソ氏親子に「無労働給与」を支給し、ロッテシネマの売店を安値で賃貸した容疑の他に、贈与税脱税の容疑が追加適用された。辛総括会長は2006年に借名保有していた日本のロッテホールディングス株式6.21%を辛理事長とソ氏親子に贈与し、贈与税858億ウォン(約79億円)を脱税した。また、2009年12月に保有していた非上場株式を系列会社に高価で売り渡し、94億ウォン(約8億7000万円)の損害を与えたことが明らかになった。

 辛理事長とソ氏もロッテシネマの売店の不法賃貸の他、脱税の疑いも受けている。辛理事長は560億ウォン台(約52億円)、ソ氏は298億ウォン台(約27億円)の脱税を犯した。

 ただし、娘のシン・ユミ氏に渡った株式持ち分1.6%に対する贈与税298億ウォン(約27億円)については起訴が中止された。検察関係者は、「脱税容疑の処罰のためには国内居住者という要件がある。現在シン氏は日本の永住権を持っており、1年に数回日本と韓国を行き来している。居住者要件を判断するためには本人の供述と資料を一緒に見なければならないが、ソ氏親子が出頭を拒否している状況」と説明した。

 検察は辛総括会長の長男である辛前副会長も2005~2015年の間、何も仕事をせずに給与391億ウォン(約36億円)を受け取った特定経済犯罪加重処罰等に関する法律上の横領容疑で在宅起訴した。

■「竜頭蛇尾」に終わったロッテ捜査

 しかし、ロッテ捜査チームの一定程度の成果も、捜査初期を考えると「竜頭蛇尾」という批判を受けざるを得ない。検察は4カ月間ソウル中央地検の3つの部署と20人あまりの検事を投入し大々的な捜査を行ってきた。しかし、当初期待したロッテグループトップ一族の秘密資金や第2ロッテワールドの許認可疑惑などは明らかになっていない。

 検察関係者は「検察捜査がなければトップ一族の巨額の脱税や利権集めなどは明るみにならなかった」としながらも、「裁判所を説得し(辛東彬会長などの勾留請求を取り)ロビー捜査や疑惑を明らかにできればという思いが残る」と明らかにした。また、「(ロッテグループの核心関係者である)イ・インウォン副会長が召還前に死亡し、捜査に一部限界があったのも事実だ」と付け加えた。

 ロッテグループはこの日、検察の捜査結果発表直後、「長い間ご心労をかけ申し訳ない。今後の裁判過程で誠実に釈明する。ロッテが社会や国家経済のためにどんな努力をすべきか真剣に省察し、今後良い企業を作るための努力を続ける」と明らかにした。

ソ・ヨンジ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-10-19 20:30
http://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/766481.html 訳M.C(2416字)

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