登録 : 2016.10.03 00:43 修正 : 2016.10.03 07:02

朴槿恵政権の「対北朝鮮強硬論」が 
国軍の日記念演説で「最高水位」に 
「いつでも自由の場に来られたし」 
朝鮮半島を安定させる責任を放棄し 
南北関係を破綻させる発言ばかり 
「団結」強調し野党の「口塞ぎ」も

朴槿恵大統領が1日、忠清南道鶏龍大学で行われた国軍の日記念式で、将兵たちの敬礼に挙手の敬礼で応えている。大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社
 朴槿恵(パク・クネ)大統領が北朝鮮住民たちに向かって「いつでも大韓民国の自由の場に来てくれることを願う」とし、脱北を露骨に「要求」した。北朝鮮指導部と住民を分離させ、指導部には露骨な非難を加え、住民には直接的な動揺を後押しする戦略を一層露骨に示したものだ。これは事実上「北朝鮮体制の崩壊論」を念頭に置いたものであり、代案もなく南北関係の安定した管理という責任を放棄しているという批判が出ている。

 朴大統領は1日、忠清南道鶏龍市(ケリョンシ)で行われた国軍の日記念式に出席し、「わが大韓民国は北朝鮮政権の挑発と反人倫的統治が終息するよう、北朝鮮住民の皆さんに真実を知らせ、(北朝鮮住民の)皆さんが人間の尊厳を尊重され、幸福を追求して生きていけるよう最善の努力をつくす」とし、「自由の場に来られたし」と述べた。朴大統領が北朝鮮住民たちに向かって「大韓民国に来い」と直接明らかにしたのは今回が初めてだ。8・15祝辞で北朝鮮幹部や住民に向かって「新しい朝鮮半島統一時代を開くことに賛同してほしい」と要請したことよりも一歩踏み出したものであり、北朝鮮当局と住民を分離してアプローチするという戦略を具体化したものとみられる。

 朴大統領は2月の国会演説で「北朝鮮政権を必ず変化させ、朝鮮半島に平和がもたらされるようにする」と述べ、初めて事実上「レジームチェンジ」(政権交代)に言及して以来、「(北朝鮮政権が)深刻な亀裂の兆しを見せており、体制動揺の可能性が高まっている」(8月22日、乙支国務会議)、「金正恩(キム・ジョンウン)の精神状態は統制不能」(9月9日、安保状況点検会議)など、発言を強めてきた。朴大統領は今回の国軍の日記念演説でも「北朝鮮がいわゆる核・経済並進路線を放棄しなければ、国際的な孤立や経済難は日増しに深刻化し、体制亀裂と内部の動揺はさらに拡大するだろう」と強調した。

 朴大統領は、北朝鮮のテ・ヨンホ駐英公使の脱北など中心層の離脱と国際社会の対北朝鮮制裁・圧迫が北朝鮮体制の深刻な亀裂につながると判断していると伝えられている。しかし、北朝鮮崩壊論は現実性がないばかりでなく、朴大統領がこれを活用すればするほど南北関係の正常化はさらに遠のくという懸念が出ている。

 北韓大学院大学のヤン・ムジン教授は「金日成(キム・イルソン)主席の死亡や自然災害に見舞われた時期、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長の死亡の時も崩壊論が登場したが、北朝鮮は健在だ」とし、「金正恩労働党委員長が軍部を掌握しているため、今の状況で北朝鮮崩壊論は根拠がない」と語った。朴大統領が北朝鮮崩壊論で対北朝鮮政策の失敗を覆い隠しているという批判の声もあがっている。仁済大学のキム・ヨンチョル教授は「朴大統領が現在の悪化している南北関係の原因を『不安定で狂人のような』北朝鮮体制のせいにしている」と指摘した。朴大統領は北朝鮮体制と住民を分離する戦略を展開しているが、同じ論理なら北朝鮮の大規模な水害に対する人道的支援に乗り出さなければならないという点で、一貫性がないという指摘もある。

 結局、朴大統領が北朝鮮の危機と現実性のない「崩壊論」を繰り返し言及するのは、野党など反対勢力に対する「口塞ぎ」用だという分析も出ている。朴大統領は記念演説で「私たちの内部の分裂と混乱を深めることは、北朝鮮が希望する核挑発よりもさらに怖いこと」だとし、再び「団結」を強調した。キム・ヨンチョル教授は「外部からの脅威に対抗し団結しなければならないというのは維新時代の論理であり、北朝鮮の論理だ」とし、「南北関係を国内政治的にばかりアプローチすると、米朝関係などの状況に変化が起こるときに慌てふためくことになる可能性もある」と批判した。

チェ・ヘジョン記者、パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-10-02 22:04
http://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/763788.html 訳M.C(1876字)

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