中国の王毅外交部長が24日夜10時(現地時間)、ラオスのビエンチャンでユン・ビョンセ外交部長官に会い、「最近の韓国の行為は双方の相互信頼に害を及ぼした」、「韓国が私たちの関係を守るため、どのような実質的な行動をとるか尋ねたい」と述べた。王毅部長の発言は、韓米政府の「高高度防衛ミサイル」(THAAD)配備決定発表に対する反対意見を明らかにする以上に、公開の場で「是正」を要求した点で波紋が予想される。
ユン長官と王毅部長の両国外相会談は、ラオスで24~26日に開かれるアセアン地域安保フォーラム(ARF)などアセアン(東南アジア諸国連合)関連の外相会議を機に行われた。同日の会談は在韓米軍のTHAAD配備発表後、韓中両国の初の当局者会談でもある。
これに先立ち、北朝鮮のリ・ヨンホ外相と王毅部長は24日午後、ビエンチャンのワタイ国際空港に同じ飛行機に乗って到着した。23日に平壌を出発したリ外相が中国の北京で一日滞在した後、24日に北京を出発して昆明を経てビエンチャンに向かう中国南方航空旅客機に王毅部長と同乗した。王毅部長はワタイ空港到着直後、各国取材陣の質問に「お互いに安否を尋ねた」と答えた。ビエンチャンまで来る間にリ外相と少なからぬ対話をしたという意味だ。
李外相が前日の23日、平壌(ピョンヤン)国際空港(順安<スナン>空港)に向かう際、李進軍・駐北朝鮮中国大使が異例にも空港でリ外相を見送った。北朝鮮と中国代表団は宿舎も同じドンチャンパレス・ホテルを選んだ。アセアン地域安保フォーラムの27加盟国中、ドンチャンパレスに宿所を定めた国は北朝鮮と中国を含め10カ国あるが、韓国、米国、日本は入っていない。
中朝両国のこうした異例な“同伴の動き”は、今回の外相会議が南シナ海問題、北朝鮮の核・ミサイル問題、在韓米軍のTHAAD配備問題などで揺れる北東アジア情勢の行方に影響を与える「外交戦争」の場であり、韓米両国政府のTHAAD配備決定の発表後、対北朝鮮共助が弱まるかを判断する試金石と考えられていたため、注目すべき現象だ。特に、THAADの朝鮮半島配備を重ねて反対してきた中国政府の外交的なメッセージが盛り込まれているとの解釈が可能となる。
韓国語原文入力:2016-07-25 01:52