登録 : 2016.06.13 23:06 修正 : 2016.06.14 06:50

KDI「北朝鮮で数学と国語の私教育ブーム」 
思想教育より入試教科の勉強を重視

北朝鮮の第1中学校のうち最も優秀な平壌普通江区域にある平壌第1中学校の生徒たちが科学授業時間に顕微鏡で実験をしている//ハンギョレ新聞社
 大学に入学するまでの12年間の無償教育を実施する社会主義体制の北朝鮮でも、数学や国語など教科科目の私教育がブームになっていることが分かった。

 13日、韓国開発研究院(KDI)が発行した「北朝鮮経済レビュー」6月号に掲載されたキム・ジョンウォン韓国教育開発院上席研究委員の論文によると、平等を基盤とする北朝鮮の教育制度の中でも、親の経済的能力による教育の機会の格差が現れている。また、数学や国語など教科科目の「家庭教師によるグループレッスン」が流行しており、大学入試の受験資格を得るために、教師に賄賂を渡す場合も多いという。

 北朝鮮における入試競争は幼稚園の段階から始まる。北朝鮮の上流社会に仲間入りするためには楽器演奏や舞踊などの芸術活動を身につけなければならないため、まず芸術教育に重点を置いている幼稚園に入ろうとするという。教科科目を中心とした競争は小学校に入学した後から本格化する。各道に1校ずつある寄宿学校の「第1中学校」への入学を目指し、数学や国語など、配点が高い科目の学習に熱心に取り組むからだ。第1中学校は様々な労役から除外されるため、大学進学に有利であり、軍への入隊の時期も選べるなどメリットが多いという。

 キム上席研究委員は、「親たちは、思想教育よりも国語と数学の教育に大きな関心を持っており、経済的に余裕のある親は、子供たちに家庭教師を付けるなど、機会の格差が生まれている」と説明した。同論文では、数学などの「家庭教師によるグループレッスン」のために、親がお金を出し合って家庭教師の家を用意する事例も紹介された。

 中学校(高校)に入学してからは、大学入試が目下の課題となる。韓国の「特別目的高校」のように独自に学生を選抜する第1中学校は、教科科目を中心に大学入試に邁進する。第1中学校を除いた一般の中学校は、大学進学クラスと非進学クラスに分け、それぞれ授業を行う。非進学クラスの生徒は卒業後に軍に入隊する場合が多い。親たちは、進学クラスへの配置や教育、入学推薦などのために教師に賄賂を渡すという。

 北朝鮮で大学の卒業証書は、専門職や党幹部になるための必要不可欠な「スペック」というのがキム上席研究委員の説明だ。キム委員は、「党と組織はもはや個人の生存のためのセーフティネットにならない北朝鮮社会で、自らを守る力を備えなければならないという危機意識が大学進学への欲求として表れている」とし、「(北朝鮮社会で)拡大しているお金の力は、公的な学校制度を無力化させ、教育の市場化を進めている」と診断した。

ノ・ヒョンウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-06-13 15:27

http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/747939.html訳H.J

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